用語集
アーボリスト
アーボリスト(Arborist)とは、樹木の専門知識・技術を持ち、樹上での剪定・伐採・診断・治療・保全などを行う樹木の専門技術者を指す英語由来の職業名称で、日本語では「樹木医」「樹上作業者」「ツリーケアスペシャリスト」などと訳される。アーボリストの起源は欧米の造園・林業文化にあり、19世紀末から20世紀初頭にかけて、都市公園・庭園の管理に伴う樹木保全のニーズから発展した。特にアメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランドなどでは、国際樹木協会(International Society of Arboriculture、ISA)が認定する「ISA Certified Arborist」資格が業界標準として確立されており、世界中で2万人以上の有資格者が活躍している。アーボリストの主な業務は、(1)樹木の健康診断・病害虫対策・栄養管理、(2)剪定・整枝による樹形管理と日照確保、(3)危険木の安全な伐採・除去、(4)強風・落雷・倒木による損傷木の救命処置、(5)樹木保護対策(土壌改良・根系保護・幹巻き等)、(6)街路樹・公園樹・庭園樹の長期管理計画立案、(7)緊急時の樹上救助、などである。樹上作業ではロープ・ハーネス・カラビナ・ロープアクセス機器(ASCENDER・DESCENDER)・チェーンソー・剪定ばさみ・ヘルメット・墜落制止用器具など、ロープアクセス建築技術と類似する装備を駆使し、高所の枝先まで安全に移動して作業を行う。資格制度としては、国際的にはISA Certified Arborist、ISA Board Certified Master Arborist、ISA Certified Tree Worker Climber Specialist、Tree Risk Assessment Qualification(TRAQ)などが知られ、日本国内では一般社団法人ツリーケア・アーボリスト協会(JAA)・特定非営利活動法人日本ツリーケア協会(NPO JTC)・一般社団法人日本アーボリスト協会(ATI Japan)などが資格認定や教育プログラムを提供している。明誠が事業展開するロープアクセス工法とアーボリストは、ロープ・ハーネス・カラビナ・墜落制止用器具など使用機材が共通する点で技術的な親和性が極めて高く、欧米ではロープアクセス出身のアーボリスト・アーボリスト出身のロープアクセス技術者が相互参入する事例が多い。日本国内でも、ロープアクセス建築技術者にアーボリスト技術を併習させることで、街路樹・公園樹・マンション敷地内樹木の管理・伐採・剪定までワンストップ対応できるサービス提供が可能となり、明誠グループの差別化戦略の一環として位置付けられる将来性のある分野である。

