用語集
RMBS
RMBS(Residential Mortgage Backed Securities、住宅ローン担保証券)とは、住宅ローン債権を裏付け(担保)として発行される証券化商品で、複数の住宅ローン債権をプール化し、そのキャッシュフロー(住宅ローンの元利返済額)を投資家に分配する仕組みの金融商品を指す。RMBSは1970年代に米国で誕生した金融イノベーションの一つで、米国政府系住宅金融機関(ジニーメイGinnie Mae、ファニーメイFannie Mae、フレディマックFreddie Mac)が中心となって市場を発展させ、現在では世界の証券化市場で最大規模のセグメントを形成している。RMBSの基本的な仕組みは、(1)銀行・住宅金融機関が住宅ローンを多数貸し出して債権をプール化、(2)特別目的会社(SPV、Special Purpose Vehicle)に債権を譲渡、(3)SPVが債権プールを裏付けに証券(RMBS)を発行、(4)投資家がRMBSを購入、(5)住宅ローンの元利返済キャッシュフローが投資家に分配、(6)証券は信用格付け機関(S&P・Moody’s・Fitch)の格付けに応じて優先・劣後(シニア・メザニン・エクイティ)の階層化(トランチング)、という流れで構成される。日本国内のRMBS市場は1990年代後半から本格化し、独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が発行する「フラット35」買取型住宅ローン担保証券、銀行・信託銀行が組成する民間RMBSなどが流通している。RMBSは2007〜2008年の世界金融危機(サブプライム住宅ローン危機)の引き金となった商品でもあり、米国の信用力の低い住宅ローン(サブプライム)を組み入れたRMBSの大量デフォルトが、リーマン・ブラザーズ破綻・世界金融市場混乱の発端となった。この経験から、現在のRMBS市場では債権の質・透明性・情報開示・リスク管理が大幅に強化されている。建設・不動産業界の経営者にとって、RMBS市場の動向は住宅ローン金利・住宅市場の購買力・新築マンション・建売住宅の販売環境に直結する重要な経済指標であり、明誠グループおよびJCSAが運営する建設業向け経営支援においても、こうした金融市場動向と建設業経営の関連性を共有・解説するセミナー・情報提供を行っている。

