用語集

ROE

読み方
あーるおーいー

ROE(Return On Equity、自己資本利益率、株主資本利益率)とは、企業が株主から預かった自己資本(株主資本、純資産)を活用してどれだけの利益を生み出したかを示す財務指標で、株主の投資効率・資本効率を評価する代表的な収益性指標として、上場企業の経営評価・投資判断・経営戦略立案において極めて重要な役割を果たしている。計算式は「ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)」で、例えば自己資本10億円の企業が当期純利益1億円を計上した場合、ROEは1÷10×100=10%となる。ROEの主な特徴と用途は、(1)株主視点での投資収益性評価、(2)異なる規模・業種の企業間の比較、(3)経営者の資本運用効率の評価、(4)配当・株価・PBR(株価純資産倍率)に大きく影響、(5)M&A時の企業価値評価指標、(6)デュポン分析(ROE = 売上高純利益率 × 総資本回転率 × 財務レバレッジ)による経営要因分解、などが挙げられる。日本国内では伊藤レポート(2014年公表、経済産業省「持続的成長への競争力とインセンティブ」)でROE 8%以上が日本企業の目標として提示されて以降、ROE経営の重要性が大きく認識されるようになった。世界的にはROE 15%以上が「優良企業」、20%以上が「超優良企業」とされ、米国のテクノロジー大手(マイクロソフト・アップル・グーグル等)は30%以上の高ROEを達成している。ROEの注意点としては、(A)財務レバレッジ(負債比率)を上げれば数値が上昇するため、過度な借入によるROE向上は財務リスクを高める、(B)一時的な利益(売却益・特別利益)で数値が変動、(C)自社株買い(株主還元)でも数値が上昇、(D)長期的な成長投資を抑制すると短期ROEは向上するが将来の成長を犠牲にする、など、単純な数値比較ではなく文脈を踏まえた評価が必要である。建設業・不動産業の経営においても、ROEは投資家・取引銀行・取引先からの評価指標として重視され、明誠グループおよびJCSAは建設業向け経営支援の一環として加盟企業のROE分析・改善支援を提供し、財務体質の健全化・成長戦略立案・株主価値向上に貢献している。

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