用語集
IPO
IPO(あいぴーおー、Initial Public Offering、新規株式公開、新規上場)とは、これまで未公開企業(プライベートカンパニー)であった会社が、自社株式を証券取引所に上場し、一般投資家・機関投資家に対して株式を公開・売り出す経営戦略上の重要イベントである。日本国内では、東京証券取引所(プライム、スタンダード、グロース市場)、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、札幌証券取引所などへの新規上場が主流で、年間70〜100社程度のIPO実施件数で推移している。IPOの主な目的・メリットは、(1)資金調達(事業拡大、設備投資、研究開発、M&A、財務改善)、(2)信用力・知名度・ブランド価値の向上、(3)優秀な人材の獲得(ストックオプション制度の活用)、(4)創業者・投資家のキャピタルゲイン実現、(5)社内コンプライアンス・ガバナンス体制の強化、(6)取引先・金融機関からの信用獲得、(7)後継者問題の解決、などが挙げられる。一方、デメリット・課題としては、(A)厳格な開示義務・内部統制構築のコスト、(B)四半期決算・有価証券報告書作成等の継続的負荷、(C)短期株主からの圧力、(D)情報漏洩リスク、(E)敵対的買収のリスク、(F)上場準備に2〜3年・数億円の費用、などが指摘される。IPOプロセスは、(i)主幹事証券会社の選定、(ii)監査法人による会計監査、(iii)内部管理体制の整備、(iv)労務監査、(v)申請書類の作成、(vi)取引所による上場審査(約3〜6ヶ月)、(vii)有価証券届出書の財務局提出、(viii)ロードショー(投資家説明会)、(ix)公募・売出し価格決定、(x)上場(公開取引開始)、という流れで進行する。建設業界でもIPOは経営戦略の選択肢のひとつで、近年では西松建設・前田建設工業・東京建物・スターツコーポレーション・サンフロンティア不動産・オープンハウスグループ・ヒノキヤグループ・ENECHANGEなど多様な企業がIPOを実施している。明誠の見込み客であるオーナー経営者層は、IPOを将来的な選択肢として検討する層も含まれ、JCSA(一般社団法人全国建設業支援協会)ではIPO準備・経営承継・財務戦略などの経営支援セミナーを開催し、建設業界経営者の事業発展を支援している。

