用語集
足場倒壊事故
足場倒壊事故(あしばとうかいじこ、Scaffold Collapse Accident)とは、建築工事・土木工事・大規模修繕工事の現場で組立てられた足場が、強風・地震・施工不良・壁つなぎ不足・過荷重・経年劣化などの原因により倒壊・転倒する重大事故を指し、作業員の墜落死傷・落下物による近隣被害・通行人の人身事故・隣接建物の損傷など、極めて深刻な被害を引き起こす建設業の代表的な労働災害である。厚生労働省・労働基準監督署の統計によると、足場関連の労働災害は建設業の死傷災害の主要因であり、年間数千件単位で発生している。具体的な原因としては、(1)壁つなぎ・控えの未設置・本数不足・固定不良、(2)地盤の沈下・敷板・敷角の不良、(3)強風・台風時の使用継続・養生不足、(4)規定外の単管・建枠・部材の使用、(5)過積載・偏荷重、(6)長期使用による金属腐食・部材劣化、(7)足場の組立等作業主任者の選任不備・点検漏れ、などが挙げられる。著名な足場倒壊事故としては、2017年の東京都の解体工事現場の枠組足場倒壊事故、2020年の大阪府の大型建築工事現場の足場倒壊事故、2022年の地方都市のマンション大規模修繕現場の風による足場倒壊事故などがあり、いずれも作業員の死傷・近隣建物の損傷・賠償責任の発生・元請企業の信用失墜などの深刻な影響をもたらした。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における足場倒壊事故は、施主・管理組合・近隣住民・通行人への直接被害だけでなく、工事の長期中断・損害賠償・行政処分・企業の倒産にも繋がる重大リスクである。明誠ではフランチャイズ加盟の足場専門会社全社に対し、壁つなぎ・控えの徹底配置、台風時の事前養生・部分解体、毎日の点検・記録、作業主任者の常駐、保険加入などを義務付け、業界最高水準の安全管理体制を構築している。ロープアクセス工法・ハイブリッド工法の活用は足場倒壊リスクそのものを縮小する経営戦略としても有効である。

