用語集
校倉造
読み方
あぜくらづくり
校倉造(あぜくらづくり、Azekura-zukuri)とは、日本の伝統建築の構造形式の一つで、三角形断面または六角形断面の角材(校木・あぜぎ)を井桁状に交互に積み上げて壁面を構成する独特の木造構法である。古代から中世にかけて、貴重品・宝物・経典・武器・食料などの保管庫として神社・寺院・宮中・武家の財産倉庫に多用された、日本独自の木造技術である。最も有名な現存例は、奈良の東大寺正倉院(756年完成、国宝、ユネスコ世界文化遺産)で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの宝物約9000点を1300年にわたって保管し続けてきた世界最古級の木造倉庫である。校倉造の特徴は、(1)三角形断面の校木を井桁状に積み重ねることで、壁面が自然に締まる構造、(2)季節湿度変化に応じて校木が膨張・収縮し、内部の湿度を自然調節する「呼吸する建物」、(3)外部からの侵入を防ぐ堅牢な防火・防盗・防虫構造、(4)地震・台風にも強い堅固な軸組、(5)伝統的な日本の木造技術の最高峰の一つ、などである。校倉造は奈良時代を中心に各地の寺社・神社・宮中倉庫として広く採用されたが、中世以降は土蔵造・板倉造などに置き換わり、現存例は限定的となっている。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事の直接対象とはならないが、文化財建造物・寺社建築・伝統的旅館・茶室・古民家再生工事において、校倉造の知識・技術が活かされる場面があり、明誠ではフランチャイズ加盟の宮大工・伝統工法職人・大工会社と連携することで、文化財から現代マンションまで多様な建築様式に対応できる総合修繕プロバイダーとしての体制を整えている。

