用語集

アダム様式

読み方
あだむようしき

アダム様式(Adam Style)とは、18世紀後半(1760年代〜1790年代)にイギリスで活躍した建築家・デザイナーのロバート・アダム(Robert Adam、1728-1792)とその兄弟ジェームズ・アダム(James Adam、1732-1794)が確立した新古典主義建築・室内装飾様式の総称で、英国新古典主義(ジョージアン後期様式・リージェンシー様式の先駆)の代表的な建築スタイルである。アダム兄弟はスコットランド出身の建築家で、1750年代にイタリアでグランドツアーを通じて古代ローマ・ポンペイ・ヘルクラネウム遺跡の発掘成果を直接研究し、それを基に独自の新古典主義デザインを発展させた。アダム様式の主な特徴は、(1)古代ローマ・ギリシャ・エトルリア・ポンペイの装飾モチーフ(メダリオン・アラベスク・ロゼット・ガーランド・パテラ)の活用、(2)優美で繊細な装飾性、(3)パステルカラー(ライトブルー・ライムグリーン・ペールピンク・クリーム色)の使用、(4)半球状ドーム・半円形アーチ・楕円形天井などの幾何学形態、(5)建築・室内・家具・暖炉・照明・カーペット・テキスタイルを統一的にデザインする「総合芸術」、(6)優れた職人技による精緻な漆喰装飾・木彫装飾・金箔装飾、などである。代表作には、シオン・ハウス(1762年)、ケドルストン・ホール(1765年)、オスタリー・パーク(1763-1780年)、ホーム・ハウス(1773年)、ハーフェイ城(1789年)など、英国貴族の壮麗なカントリーハウス・タウンハウスが数多く残されている。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事の直接対象とはならないが、ヘリテージホテル・歴史的建造物・クラシカルなレストランの修復・再現工事において、アダム様式の知見は活用される。明誠は意匠設計者と連携した修繕提案を強みとしている。

← 用語集一覧へ戻る

お気軽にご相談ください!