用語集
アンピール様式
読み方
あんぴーるようしき
アンピール様式(あんぴーるようしき、Empire Style)とは、19世紀初頭(1804〜1815年頃)のフランス・ナポレオン1世帝政期に流行した装飾様式で、古代ローマ・古代エジプトの意匠を意識した格式高い権威主義的なスタイルが特徴の歴史的建築・家具・装飾様式である。「Empire」はフランス語で「帝国」を意味し、ナポレオンの権威誇示と古代帝国の継承を意匠で表現したスタイルとして発展した。建築・装飾の特徴は、(1)古代ローマ・ギリシャの柱式(コリント式・イオニア式)の活用、(2)古代エジプトモチーフ(スフィンクス・パピルス・オベリスク)の装飾、(3)月桂樹・鷲・蜂・蜜蜂・「N」字(ナポレオンの頭文字)などのナポレオン紋章、(4)マホガニー・チェリーなど高級木材の家具、(5)金箔・ブロンズ装飾の多用、(6)赤・緑・金などの権威的色彩、(7)対称性・幾何学的構成の重視、などである。代表的建築は、(A)凱旋門(Arc de Triomphe、パリ、1806年着工〜1836年完成)、(B)マドレーヌ寺院(パリ)、(C)ヴァンドーム広場の円柱(パリ、1810年完成)、(D)パリのオステルリッツ橋・イエナ橋、などである。アンピール様式は、ナポレオン失脚後も19世紀中葉まで西欧・ロシア(ロシア・アンピール様式)に影響を残し、現代でも、(i)高級ホテルロビー、(ii)クラシック家具のレストラン・ブティック、(iii)伝統的住宅のリビング、(iv)映画・舞台美術、などで意匠引用される歴史的様式である。明誠はこうした歴史的様式の修繕にも対応する技術力と意匠提案力を備える。

