用語集

EDT

読み方
いーでぃーてぃー

EDT(いーでぃーてぃー、Early Decay Time、初期減衰時間)とは、室内音響・コンサートホール音響評価における重要な指標で、音源停止後の音圧レベルが最初の10dB減衰するまでの時間を残響時間(RT60、60dB減衰時間)に換算した値である。音響評価の伝統的指標であるRT60(残響時間:60dB減衰時間)は、(1)音圧レベルが1/1,000(=10^-3、約60dB低下)になるまでの時間、(2)室容積・吸音率から計算可能(サビン式・アイリング式)、(3)残響の長さの全体的目安、を示すが、人間の聴覚はむしろ初期の急激な減衰(最初の100〜200ミリ秒の音響エネルギー減衰)に強く影響されるため、EDTがRT60より「主観的な残響感」をより正確に反映するとされる。EDTの特徴は、(A)最初の10dB減衰時間を測定(短時間で評価可能)、(B)6倍してRT60相当に換算(標準的な分析法)、(C)人間の主観的残響感に近い、(D)初期音場の音響特性を評価、(E)部分的音響欠陥(音響反射の不均一性)の検出に有効、などである。EDTとRT60の比較は、(i)EDT/RT60 ≒ 1.0:均一な音響、(ii)EDT/RT60 < 1.0:初期減衰が速い(音響的に「ドライ」な印象)、(iii)EDT/RT60 > 1.0:初期減衰が遅い(残響が「豊か」な印象)、と評価される。現代のコンサートホール設計では、EDT測定が標準的に行われ、(A)ボストン・シンフォニーホール、(B)ベルリン・フィルハーモニー、(C)東京サントリーホール、(D)日本国内の主要文化施設、などで音響評価指標として活用される。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事で、(イ)コンサートホール、(ロ)劇場・映画館、(ハ)スタジオ、(ニ)会議室・講堂、などの音響改修工事では、EDT測定・分析を含む音響改善提案が行われる。明誠は多様な特殊建物の改修にも対応する技術力を備える。

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