用語集
eメタン
e-メタン(いーめたん、Synthetic Methane)とは、再生可能エネルギー由来の電力で生成した「グリーン水素(H2)」と、大気中または産業排出から回収したCO2を化学合成(メタネーション反応:CO2+4H2 → CH4+2H2O)して製造する合成メタンガスのことで、現代の脱炭素・カーボンニュートラル社会実現に向けた重要な代替燃料候補の一つである。e-メタンの主要メリットは、(1)燃焼時のCO2排出量は大気中CO2の循環利用(カーボンニュートラル)、(2)化学組成は天然ガス(主成分メタン)と同じため、既存ガスインフラを完全に活用可能、(3)EV化が難しい家庭用熱需要(給湯、暖房、調理)への適用、(4)化石燃料からの段階的移行を可能にする、(5)従来天然ガスとの混合使用で段階的導入、などである。日本国内の主要プロジェクトは、(A)東京ガス・大阪ガス・東邦ガスのe-メタン製造実証、(B)2050年までに都市ガスの90%をe-メタンに転換する業界目標(日本ガス協会)、(C)海外で製造したe-メタンの輸入、(D)国内のグリーン水素製造プラント整備、などである。世界の動向は、(i)EU:天然ガス・LNG輸入依存からの脱却、(ii)米国:Inflation Reduction Act(IRA)によるグリーン水素・e-メタン補助金、(iii)アラブ首長国連邦・サウジアラビア:再エネ・水素の輸出産業育成、などである。建設業界・建材業界との関連は、建材製造(セメント工場・鉄鋼工場)の脱炭素化、建設機械・建設現場の発電機・空調設備への活用、建物の都市ガス供給での段階的e-メタン化、などへの応用が期待される。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における設備改修(給湯・暖房・調理)でも、将来的なe-メタン化を見据えた高効率ガス機器の採用が提案される。明誠はJCSAを通じて脱炭素・新エネルギー情報を会員に発信している。

