用語集
EU AI Act
EU AI Act(いーゆーえーあいあくと、欧州AI法)とは、欧州連合(EU)が制定した世界初の包括的AI規制法で、2024年8月1日に発効、2025年2月以降段階的に適用が開始される国際的に重要なAI規制法である。EU AI Actの基本理念は、(1)AIシステムをリスクレベル別に4分類して規制、(2)人間中心のAI(Trustworthy AI)の実現、(3)EU市民の基本的人権・安全の保護、(4)AI技術革新と規制のバランス、(5)グローバルなAIガバナンスの基準形成、などである。AIシステムのリスク分類は、(A)禁止AI:社会的スコアリング、サブリミナル操作、リアルタイム遠隔生体認証(警察用途等の例外あり)、心理的脆弱性の搾取、などは原則禁止、(B)高リスクAI:医療機器、教育評価、雇用判断、信用評価、法執行、移民管理、重要インフラ、などはCEマーク認証・適合性評価・登録・継続監視が義務、(C)限定リスクAI:AI生成コンテンツの開示義務(チャットボット、ディープフェイク)、(D)最小リスクAI:規制なし、と段階的規制が適用される。違反企業への罰金は、(i)禁止AI違反:最大3,500万ユーロまたは全世界売上7%、(ii)高リスクAI違反:最大1,500万ユーロまたは全世界売上3%、と極めて厳格である。グローバル企業への影響は、(A)EU市場向けAI製品・サービスは適合義務、(B)「ブリュッセル効果」によりEU基準が世界標準化、(C)米国・日本・中国でも類似規制の検討加速、(D)AIガバナンス体制の整備、(E)法務・コンプライアンス費用の増加、などである。建設業界・不動産業界でのAI活用(BIM・IoT・予測メンテナンス・顧客分析・採用評価等)でも、EUと取引のある企業はAI Act対応必須、日本国内も追随規制の可能性、AI倫理・ガバナンス体制整備、などの対応が求められる。明誠はJCSAを通じてAI・DX情報を発信している。

