用語集

衣桁

読み方
いこう

衣桁(いこう)とは、着物や衣類を掛けて吊るしておくための室内用の家具で、鳥居のような形状の脚付き衝立型と、二つ折りにできる屏風型に大別される伝統的な調度品である。木製の横木(桁)に着物を肩から掛けて形を整えながら保管・乾燥・展示するために用いられ、平安時代の御帳台や几帳に連なる調度として古くから使われてきた。和室の格式や季節感を演出する室礼(しつらい)の道具でもあり、晴れ着や帯を美しく見せる装置として、また着物の湿気を逃がす実用具として重宝されてきた。素材は桐・檜・欅・紫檀などの木材が用いられ、漆塗りや蒔絵、螺鈿などの装飾が施された高級品も多い。近年は和室の減少とともに日常での使用は減ったが、呉服店・旅館・料亭・写真スタジオ・着付け教室などでは現役の道具として使われ、インテリアのアクセントやアンティーク家具としての需要もある。建築・住宅設計の観点では、衣桁は和室の意匠・収納計画・室礼を理解するうえでの基礎的語彙であり、伝統的な住宅様式や和風旅館の空間構成を読み解く鍵となる。大規模修繕やリノベーションの分野でも、和室をもつマンションや、和の意匠を活かしたホテル・旅館の改修において、衣桁が映える床の間・畳・建具との取り合いを理解することは、空間の価値を損なわない改修計画に役立つ。明誠はマンション・ビル・ホテルの大規模修繕を主力とし、外装改修だけでなく、加盟するフランチャイズの各専門職と連携して和風意匠を含む共用部・内装の改修にも対応できる。伝統的な調度や室礼への理解は、和の趣を大切にする宿泊施設や高級マンションの資産価値を維持・向上させる改修提案の幅を広げる。

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