用語集
移動式足場
移動式足場(いどうしきあしば、英:Mobile Scaffold、Rolling Scaffold)とは、足場の脚部にキャスター(車輪)を装着し、人力で水平移動できる構造の組立式足場を指す仮設工業用語である。ローリングタワー、ローリングスキャフォードとも呼ばれ、室内天井工事・小規模外壁補修・看板設置・照明設備設置・空調設備設置・配管工事など、限られた範囲を移動しながら高所作業を行う場面で広く使用される。一般的な構造は、アルミ製または鋼製の枠組(フレーム)を組み立てて高さ2〜10m程度のタワー状とし、脚部に直径100〜200mmのストッパー付きキャスターを装着、最上部に作業床と手すりを設置する。製品規格はJIS A8951(鋼管足場)、JIS A8952(合板足場板)等の基準に準拠し、労働安全衛生法・労働安全衛生規則第570条以下の足場安全基準を満たす必要がある。具体的な安全基準は、作業床高さ2m以上の場合は手すり85cm以上と中桟35〜50cm、メッシュシート設置、最大積載荷重表示、控え(アウトリガー)の設置、転倒防止用のジャッキベース、強風時の固定などである。代表的な製品にアルインコ、長谷川工業、Hasegawa、ピカコーポレイションなどのメーカー製品があり、レンタル業者からの賃貸利用も一般的である。移動式足場の使用にあたっては、第一に作業床上に人を乗せたまま移動させない、第二に1名で移動させない(複数人で安全確認)、第三に床の段差・障害物に注意、第四に転倒防止のアウトリガーを必ず使用、第五に強風時・地震時は使用中止などの安全ルール遵守が必須である。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における内部共用部の天井・壁面塗装・照明更新・防災設備更新などで多用される。明誠のロープアクセス工法は屋外高所作業に強みを持つが、室内・地下・機械室など閉鎖空間の高所作業では移動式足場が依然として最適な工法であり、フランチャイズ加盟会社が用途に応じて適切な仮設方法を選択している。

