用語集
いぶし瓦
いぶし瓦(いぶしがわら、英:Smoked Tile、Ibushi Roof Tile)とは、和瓦の代表的な仕上げ方法の一つで、瓦を焼成後に「いぶし焼き」(燻焼)を行うことで、瓦表面に銀色〜黒色の薄い炭素膜を形成させる日本伝統の焼成技法による瓦を指す建築建材用語である。製造工程は、第一に粘土を成形して半乾燥状態にし、第二に乾燥した素地を窯で焼成(約1,000度)して堅牢化し、第三に焼成終了時に窯を完全密閉して燃料を不完全燃焼させ、炭素分を瓦表面に付着させる(いぶし工程)、第四に冷却後に取り出すという独特の工程で製造される。これにより瓦表面に金属光沢を持つ独特の銀色(古くは銀鼠色)の発色が得られ、年月の経過と共に風雅な趣を増す「経年美化」が楽しめる。和風建築・社寺建築・伝統民家・茶室・料亭などで多用される極めて格調高い屋根材として位置付けられる。代表的な産地は、愛知県三河(三州瓦)、淡路島(淡路瓦)、島根県(石州瓦)の日本三大瓦産地で、特に淡路瓦は「いぶし瓦の最高峰」として知られる。淡路瓦の製造業者は鬼瓦師・瓦師の伝統技能を継承する小規模事業者が多く、職人技と工業生産技術が融合した独特の地場産業として、地域経済・伝統文化の継承に貢献している。いぶし瓦のメリットは、第一に意匠性が極めて高く、和風建築の格調・風格を最大化、第二に防水性・耐久性が高く50〜100年以上の耐用年数、第三に防火性に優れ瓦自体が燃えない、第四に夏は涼しく冬は温かい断熱効果、第五に経年美化により価値が高まる、などである。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事は鉄筋コンクリート造が主体で、いぶし瓦の使用機会は限定的だが、和風要素を取り入れた共用部、社寺建築・古民家ホテル・温泉旅館などの修繕現場では、伝統工法による精密な瓦補修・葺替が要求される。明誠フランチャイズの瓦工事専門会社が、伝統技能を継承した職人による高品質施工を提供している。

