用語集
頤和園
頤和園(いわえん、いほうえん、Yiheyuan、Summer Palace)とは、中国・北京市海淀区にある清朝の皇帝が夏の離宮として使用した広大な皇家庭園で、1998年にユネスコ世界文化遺産に登録された中国を代表する歴史的庭園建築を指す。総面積約290ヘクタール(東京ドーム約62個分)、そのうち4分の3が水域(昆明湖)、残りが万寿山と建築物で構成される極めて広大な皇家園林である。沿革は、第一に1750年(乾隆15年)に乾隆帝が母親・崇慶皇太后の60歳誕生日を祝う離宮として清漪園として建設、第二に1860年の第二次アヘン戦争で英仏連合軍により破壊、第三に1888年に西太后が海軍経費を流用して再建(頤和園と改称)、第四に1900年の義和団事変で再度破壊、第五に1902年から修復、第六に1928年に公園として一般公開、第七に1998年世界文化遺産登録、と歴史的紆余曲折を経て現在に至る。主要建築物は、第一に「仏香閣」(万寿山頂上の八角3層の宗教建築、頤和園のシンボル)、第二に「長廊」(昆明湖畔の長さ728mの絵画装飾廊下、世界最長の彩絵画廊としてギネス登録)、第三に「排雲殿」(西太后の誕生日祝典の場所)、第四に「石舫」(昆明湖上の石造ヨット型建造物)、第五に「十七孔橋」(昆明湖を渡る17のアーチを持つ橋)、第六に「文昌閣・知春亭・玉蓮塔・銅亭」などである。建築様式は中国の伝統的木造架構・瓦屋根・彩絵装飾・石造建築・橋梁工学などの極致を集約しており、世界の建築史において極めて重要な遺産である。明誠の事業対象とは異なるが、文化財建築・歴史的庭園建築の保存修復は、JCSA加盟の建設業者にとっても重要な研究対象であり、各国の伝統工法・修復技術を学ぶことで、日本の文化財建築の保存修復事業にも貢献できる可能性がある。

