用語集
インフラ老朽化対策
インフラ老朽化対策(Infrastructure Aging Countermeasures)とは、高度経済成長期に集中整備された社会インフラの老朽化問題に対し、計画的・体系的に予防保全・更新・改修・廃止を進める国家戦略および技術的アプローチの総称を指す。日本では2012年12月の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故(9名死亡)を契機に、インフラ老朽化問題の深刻さが社会的に認識され、2013年に国土交通省が「社会資本の老朽化対策会議」を設置、同年「インフラ長寿命化基本計画」が閣議決定された。以後、国・地方自治体・民間事業者によるインフラ老朽化対策が体系的に推進されている。主な対策フレームワークは、第一に「インフラ長寿命化計画」(各省庁・自治体・事業者が個別に策定)、第二に「個別施設計画」(橋梁、トンネル、ダム、上下水道等の施設ごとの維持管理計画)、第三に「定期点検制度」(5年に1回の近接目視点検義務化)、第四に「予防保全」(劣化が顕著化する前の補修・補強)、第五に「アセットマネジメント」(戦略的資産管理)、第六に「新技術導入」(i-Construction、インフラDX)、第七に「人材育成」(インフラメンテナンス技術者の育成)、第八に「財源確保」(地方創生交付金、社会資本整備総合交付金、インフラメンテナンス国民会議)、第九に「PPP/PFI活用」(民間活力導入)、第十に「コンセッション方式」(運営権を民間に委託)などである。マンション・ビル・ホテルなど民間建築物の老朽化対策も同様に重要で、長期修繕計画、修繕積立金見直し、計画修繕、大規模修繕工事の体系的実施、ライフサイクルコスト評価などが対策の柱となる。明誠が提供する大規模修繕工事は、ロープアクセス工法による低コスト・短工期施工と最新の劣化診断技術を組み合わせ、収益不動産オーナーの建築物老朽化対策を支援している。JCSAでも建設業者向けに、インフラ老朽化対策に関するセミナー・ビジネスマッチング機会を提供し、業界全体の社会的役割強化を推進している。

