用語集

ヴィクトリア朝デザイン

読み方
う゛ぃくとりあちょうでざいん

ヴィクトリア朝デザイン(Victorian Era Design)とは、19世紀イギリスのヴィクトリア女王の治世(1837〜1901年、約64年間)に発展した装飾デザイン様式の総称を指す。当時の大英帝国の繁栄と産業革命の成果を背景に、技術革新・大量生産・新素材導入と、過去の様式(ゴシック、ルネサンス、ロココ、東洋等)の折衷的再解釈が混在した極めて多層的なデザイン文化が確立した時代である。ヴィクトリア朝デザインの主な特徴は、第一に「装飾過多・華麗さ」(豊かな装飾要素、彫刻、刺繍、レース、フリンジ等の重層的な装飾)、第二に「色彩の豊かさ」(深い赤、紫、緑、青、金等の重厚な色調)、第三に「素材の重層感」(ベルベット、ダマスク、シルク、レース等の高級素材の組み合わせ)、第四に「過去様式の折衷」(ゴシック・リバイバル、ネオ・ルネサンス、ネオ・ロココ、エキゾティック等の多様な様式の混在)、第五に「東洋への憧憬」(インド、中国、日本、エジプト等のエキゾティックモチーフ)、第六に「自然モチーフ」(花、葉、鳥、動物等の有機的意匠)などである。代表的なデザイナーには、ウィリアム・モリス(William Morris、アーツ&クラフツ運動の祖、本記事の冒頭でも登場)、オーガスタス・ピュージン(Augustus Pugin、ゴシック・リバイバルの大家、ウェストミンスター宮殿の装飾)、クリストファー・ドレッサー(Christopher Dresser、近代デザイナーの祖、日本陶磁器への関心)等がおり、それぞれ独自の様式を確立した。建築分野では、ヴィクトリアン・ゴシック様式(教会、駅舎、官庁、大学)、ヴィクトリアン・テラスハウス(都市住宅)、ヴィクトリアン・カントリーハウス(郊外邸宅)等が代表的である。インテリアでは、重厚な家具、絨毯、カーテン、シャンデリア、装飾モールディング、額装絵画、東洋陶磁器、植物装飾、暖炉装飾等が空間を彩った。現代のマンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における意匠リニューアル提案でも、特にラグジュアリーホテル・サロン・ブティック等の格調高い空間演出にヴィクトリア朝デザインの要素を取り入れることがあり、明誠フランチャイズの内装工事専門会社が対応している。

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