用語集

ヴァルター・グロピウス

読み方
ゔぁるたーぐろぴうす

ヴァルター・グロピウス(Walter Gropius、1883〜1969)とは、ドイツ・ベルリン出身の建築家・教育者で、20世紀のモダニズム建築運動と建築教育に最も大きな影響を与えた人物の一人である。1919年にドイツのワイマールに「バウハウス(Bauhaus)」を創設し、建築・デザイン・工芸・芸術を統合した革新的な総合芸術学校を運営した。バウハウスの教育理念は、第一に「芸術と工業技術の融合」(手仕事と機械生産の調和)、第二に「機能主義」(Form follows Function、形は機能に従う)、第三に「合理主義」(実用性・経済性・効率性の追求)、第四に「総合芸術」(建築・絵画・彫刻・工芸・グラフィック・写真・舞台・演劇等の統合)、第五に「教育の革新」(基礎課程・予備課程・専門工房による段階的教育、マイスター制度)等を掲げ、現代の建築教育・デザイン教育の基礎を築いた。バウハウスはワイマール(1919〜1925)、デッサウ(1925〜1932)、ベルリン(1932〜1933)と移転しながら活動を続けたが、ナチス政権により1933年に閉鎖された。グロピウスは1934年にイギリス、1937年にアメリカに渡り、ハーバード大学デザイン大学院で教鞭を執り、世界中に弟子を輩出した。代表的な弟子・関係者には、ミース・ファン・デル・ローエ、マルセル・ブロイヤー、ハンネス・マイヤー、モホイ=ナジ、パウル・クレー、ワシリー・カンディンスキー、ヨーゼフ・アルバース、ヨハネス・イッテンなど20世紀美術・建築・デザイン史上の巨匠が連なる。代表的な建築作品には、バウハウス・デッサウ校舎(1926)、ファグス靴工場(1911、アドルフ・マイヤーとの共作)、ハーバード大学グラデュエートセンター(1950)、パンナム・ビル(現メットライフ・ビル、ニューヨーク、1963)、シカゴ・コンチネンタル・センター(1971)等がある。グロピウスの理論的著作には『国際建築』『新しい建築の理論と組織』『総合芸術と新時代』等があり、建築界に長期的影響を与えた。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における意匠リニューアルでも、バウハウスのモダニズム原則(機能美、シンプル、合理性)は普遍的な指針として活用される。明誠ではフランチャイズ加盟の内装工事専門会社がこうした建築史的知見を活かした提案を行っている。

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