用語集
ヴィクトリア様式
ヴィクトリア様式(Victorian Style)とは、19世紀イギリスのヴィクトリア女王の治世(1837〜1901年)に流行した建築・インテリア・装飾様式の総称を指す。当時の大英帝国は産業革命の成果と植民地経営による富の蓄積を背景に、世界最強の経済・政治・文化大国として繁栄しており、その豊かさを反映した装飾過多で華麗なデザイン文化が確立した。ヴィクトリア様式の建築・インテリアの主な特徴は、第一に「過去様式の折衷的再解釈」(ゴシック・リバイバル、ネオ・ルネサンス、ネオ・ロココ、ネオ・バロック、エキゾティック様式の混在)、第二に「装飾過多・華麗な意匠」(彫刻、レリーフ、装飾モールディング、ステンドグラス、寄木細工等の精巧な装飾)、第三に「重厚な色彩・素材」(深い赤、紫、緑、青、金色、ベルベット、ダマスク、シルク、レース、絨毯、革等)、第四に「高い天井・大きな窓」(採光・換気を重視)、第五に「暖炉中心の空間構成」(マントルピース、暖炉装飾、サイドテーブル)、第六に「収集趣味・装飾過多」(東洋陶磁器、絵画、植物、装飾オブジェの大量展示)、第七に「エキゾティック要素」(インド・中国・日本・エジプト等のモチーフ)などである。建築の代表例には、ウェストミンスター宮殿(チャールズ・バリー&オーガスタス・ピュージン、ゴシック・リバイバル)、セント・パンクラス駅(ジョージ・ギルバート・スコット、ハイ・ヴィクトリアン・ゴシック)、ロンドン市庁舎、ナチュラル・ヒストリー・ミュージアム、ヴィクトリア&アルバート博物館、ロンドンのテラスハウス群などがある。インテリアでは、重厚な家具(マホガニー、オーク、ローズウッド)、絨毯(ペルシア絨毯、トルコ絨毯、ウィルトン絨毯)、カーテン(ダマスク、ベルベット、レース、フリンジ)、シャンデリア(ガス灯、後に電灯)、装飾額装絵画、東洋陶磁器、植物(パーラーパーム、シダ)等が空間を彩った。現代では、ヴィクトリア様式は「アンティーク」「クラシック」「フォーマル」「格調高い」インテリアの代表として、ホテル、サロン、ブティック、レストラン等の意匠提案で人気が高い。明誠フランチャイズの内装工事専門会社では、こうした歴史的様式を現代的に再解釈したリニューアル提案を可能としている。

