用語集

ウォーターフォール

読み方
うぉーたーふぉーる

ウォーターフォール(Waterfall Model、ウォーターフォール開発)とは、システム開発・建設プロジェクト管理における伝統的な順次進行型開発手法を指し、要件定義→基本設計→詳細設計→製造(施工)→テスト(検査)→運用(引渡し)の各工程を上流から下流へ滝のように一方向に進めていくプロジェクト管理手法概念である。1970年にウィンストン・ロイス博士がIEEE論文で初めて体系化し、IT業界・建設業界・製造業など幅広い分野で長年標準的に採用されてきた。本モデルの長所は、第一に「各工程の成果物が明確で進捗管理しやすい」、第二に「上流での仕様確定により下流での手戻りリスクを抑制」、第三に「大規模プロジェクト・契約金額の確定型契約に適合」、第四に「品質管理・検査管理が体系化しやすい」などである。一方、短所として、第一に「上流での仕様確定に時間がかかる」、第二に「下流で発覚する仕様変更への対応が困難(手戻りコストが大)」、第三に「ユーザー検証が遅く市場ニーズとのギャップが生じやすい」などが挙げられる。対比される手法として、近年IT業界で主流となっている「アジャイル開発」(Agile)、「スクラム」「カンバン」「リーン」などの反復型・適応型開発手法が台頭しており、ソフトウェア業界ではウォーターフォールからアジャイルへのシフトが進んでいる。一方、建設業界・建築業界は、契約・許認可・法規制・施工順序の物理的制約により、本質的にウォーターフォール型の進行が必要不可欠であり、建築プロジェクトの「基本設計→実施設計→施工→検査→引渡し」の流れは典型的なウォーターフォール型といえる。ただし、近年は建設業界でもBIM/CIM(建築情報モデリング)、フロントローディング(上流での詳細検討)、コンカレントエンジニアリング(並行設計)など、ウォーターフォールの限界を補う手法が導入されつつある。明誠の大規模修繕工事プロジェクトでも、調査診断→修繕設計→工事発注→着工→施工→竣工検査→引渡しという典型的なウォーターフォール型進行を採用しつつ、ロープアクセス工法導入により足場仮設工程を省略・短縮することで全体工期の柔軟性を高めている。JCSAでは加盟会社向けにプロジェクトマネジメント手法のセミナーを開催している。

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