用語集
請負工事契約約款
請負工事契約約款(うけおいこうじけいやくやっかん、Standard Contract Clauses)とは、建設工事の請負契約における標準的な契約条項を体系化した文書を指し、契約当事者間の権利義務関係を明確にし、紛争予防・公正な取引慣行確立・契約管理の効率化を目的とする現代の建設業の標準契約管理ツール概念である。日本国内で最も普及している標準約款は、第一に「公共工事標準請負契約約款」(国土交通省発行、国・地方公共団体・独立行政法人発注の公共工事に標準適用)、第二に「民間建設工事標準請負契約約款」(中央建設業審議会発行、民間発注工事用の甲・乙の2種類、甲:大規模工事用、乙:小〜中規模工事用)、第三に「住宅標準請負契約約款」(中央建設業審議会発行、住宅工事用)、第四に「建築工事標準請負契約約款」(同協議会発行)、第五に「マンション大規模修繕標準契約約款」(マンション管理センター発行)などがある。標準約款の主な構成項目は、第一に「総則」(契約の目的、用語の定義)、第二に「工事の請負・施工」(工期、工事区域、施工管理、工事中の事故、品質管理、検査)、第三に「請負代金」(支払時期、支払方法、変更代金、遅延損害金)、第四に「契約変更」(追加変更工事、減額変更、変更契約手続)、第五に「契約解除」(解除事由、解除手続、解除時の精算)、第六に「瑕疵担保責任・契約不適合責任」(瑕疵期間、補修義務、損害賠償)、第7に「第三者損害賠償」(対人事故、対物事故)、第八に「保証・保険」(履行保証、賠償保険)、第九に「紛争解決」(協議、調停、仲裁、訴訟)など多岐にわたる。中央建設業審議会は、建設業法第34条に基づき設置される国の審議会で、建設業の標準契約条件の策定・改訂を担う重要組織として位置付けられる。標準約款は当事者間の合意により修正・追加・削除が可能だが、建設業法・民法等の強行規定に反する条項は無効となる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における契約締結時には、これら標準約款をベースに、案件固有の条件(工期、代金、追加変更、瑕疵期間等)を反映した修正条項を加えるのが一般的である。明誠ではフランチャイズ加盟会社全体で契約書ひな型を共通化し、建設業法遵守と紛争予防を徹底している。JCSAでも標準約款・契約管理のセミナーを定期開催している。

