用語集
動く歩道
動く歩道(うごくほどう、Moving Walkway、トラベレーター、オートウォーク)とは、ベルトコンベヤー式の歩行支援設備を指し、空港・大型商業施設・地下鉄駅・展示場・テーマパーク等の長距離移動エリアで広く活用される現代の搬送設備概念である。歩行者を運ぶ目的では、エスカレーター(高低差移動)と並ぶ重要な機械式搬送設備として位置付けられる。種類は、第一に「水平型動く歩道(フラット・ムービングウォーク)」(水平方向の長距離移動、空港のターミナル間移動)、第二に「緩傾斜型動く歩道(インクライン・ムービングウォーク)」(10〜12度程度の緩い傾斜、ショッピングカートの上下移動が可能)、第三に「急傾斜型動く歩道」(一部の特殊施設)に分類される。速度は通常30〜40m/分(時速約1.5〜2.4km、徒歩よりやや速いペース)、最大長さは200m以上に達するものもあり、空港など長距離移動施設では複数連結式で1km以上のシステムも採用される。技術構成は、第一に「ベルト本体」(ステンレス・ゴム製の歩行面)、第二に「駆動装置」(モーター、減速機、駆動チェーン)、第三に「ガイドレール」、第四に「コンクリート構造体」、第五に「安全装置」(緊急停止、過速度検出、過負荷検出、人感センサー)、第6に「乗降部」(コーム板、フロアプレート)、第七に「手すりベルト」(手すり同期駆動)、第八に「制御盤」(インバータ制御、省エネ制御)などから構成される。日本での代表的なメーカーには、三菱電機、東芝、日立製作所、日本オーチス、フジテック、SUNシステム、TKエレベーターなどがあり、エスカレーター・エレベーターと並ぶ昇降機事業の重要分野として展開されている。法規上は建築基準法第38条・労働安全衛生法・昇降機検査基準等の規制対象で、定期的な保守点検が義務付けられる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事においては、超大型物件(複合用途のメガモール一体型マンション、大規模ホテル、サービスアパートメント一体型施設)で動く歩道が設置されることがあり、その場合は専門メーカーによる保守点検と必要に応じた更新工事が必要となる。明誠フランチャイズの設備工事専門会社では、昇降機系設備に関する基本知識を備え、専門業者との連携対応が可能。JCSAでも昇降機・搬送設備関連の最新技術情報を定期発信している。

