用語集

雨水浸透枡

読み方
うすいしんとうます

雨水浸透枡(うすいしんとうます、Stormwater Infiltration Chamber、インフィルトレーション・ボックス)とは、雨水を一時集水し地中に浸透させるための桝(ます)形状の地下構造物を指し、雨水管渠と直接接続される現代の雨水流出抑制施設の代表的な部材である。一般の雨水桝が雨水を集めて下水道や河川に流す機能を持つのに対し、雨水浸透枡は底面や側面に多数の浸透孔(直径10〜20mm程度)を有し、集まった雨水を周囲の地中に浸透させる機能を併せ持つ。本部材の主な機能は、第一に「雨水の一時貯留」(短時間豪雨時の流出を抑制)、第二に「地中浸透」(地下水を涵養)、第三に「下水道への流出量低減」(処理水量削減)、第四に「内水氾濫の軽減」(都市浸水対策)、第五に「地盤沈下の予防」(地下水位維持)などである。素材として、第一に「コンクリート製」(最も標準的、耐久性が高い)、第二に「樹脂製(HDPE、再生樹脂)」(軽量、施工性良好)、第三に「鉄筋コンクリート二次製品」(量産対応、品質安定)、第四に「現場打ちコンクリート」(特殊形状対応)など、用途と現場条件に応じて選定される。寸法は、住宅用が直径300〜600mm程度、共同住宅・商業施設用が直径600〜1,200mm程度、大規模施設用が直径1,500mm以上の特注品もある。設置は、第一に「掘削」(適切な深さと幅で掘削)、第二に「砕石敷き」(底部に砕石300〜500mmを敷き、浸透機能を確保)、第三に「桝設置」(水平調整、適切な深度確保)、第四に「周囲砕石敷込み」(側面浸透機能の確保)、第五に「埋戻し・転圧」、第六に「上部蓋設置」の手順で進められる。浸透性能は地盤の透水性に大きく左右され、設計時には透水試験を実施して適切な桝サイズ・配置を決定する。代表的なメーカーには、栗本鐵工所、太平洋セメント、第一機材、JFE建材、ニッタイ工業、東京コンクリート工業、ニッコー、淀川製鋼所、東京特殊メタリック、コトブキ等がある。各自治体の雨水流出抑制施設整備計画・補助金制度に基づき、新築・大規模修繕工事の際に雨水浸透枡の設置が推奨・義務化されるケースが増えている。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における外構リニューアル提案では、雨水浸透枡の新設・更新が環境配慮型運営の差別化戦略として有効。明誠フランチャイズの外構・土木工事専門会社では、雨水処理の総合対応が可能で、収益不動産オーナーへの提案を行っている。JCSAでもグリーンインフラ・SDGs対応のセミナーを開催している。

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