用語集

雨水貯水システム

読み方
うすいちょすいしすてむ

雨水貯水システム(うすいちょすいシステム、Rainwater Storage System)とは、雨水を組織的に集水・貯留・浄化・利用する統合的な設備システムを指し、住宅から大規模商業施設までスケーラブルに対応可能な現代の節水・環境配慮型システムの中核技術概念である。前項「雨水タンク」が小型単機能の貯水設備を指すのに対し、本システムはより大規模・多機能で、集水・濾過・貯留・配管・ポンプ・制御を統合した設備システムを意味する。本システムの主な構成要素は、第一に「集水部」(屋根面・舗装面からの雨水を集水する樋・側溝・集水桝)、第二に「濾過部」(粗濾過・細濾過・紫外線殺菌・薬剤添加)、第三に「貯留タンク」(地上式・地下式、容量1〜100m³以上の規模対応)、第四に「ポンプ設備」(給水ポンプ、圧力タンク、自動制御)、第五に「配管系統」(散水栓、トイレ洗浄水栓、清掃用水栓への分岐配管)、第六に「制御盤」(水位センサー、ポンプ制御、上水補給制御、警報装置)、第7に「上水補給システム」(雨水不足時の上水自動補給)などである。利用用途は、第一に「植栽散水」(敷地内の樹木・芝生・花壇への散水)、第二に「トイレ洗浄水」(中水利用、上水との完全分離)、第三に「冷却塔補給水」(商業ビル・データセンターの冷却塔給水)、第四に「打ち水」(ヒートアイランド対策)、第五に「車両洗浄」(敷地内洗車)、第六に「非常用水」(震災・断水時の生活用水)などである。法的位置付けとして、第一に「水循環基本法(2014年制定)」、第二に「雨水利用推進法(2014年制定)」、第三に「特定都市河川浸水被害対策法」、第4に「地方自治体の雨水利用条例・補助制度」(東京都、横浜市等が積極推進)などがある。代表的なシステム提供事業者には、株式会社雨水利用センター、株式会社モリマツ、株式会社EQOM、株式会社オービタル、株式会社三井住友建設、株式会社清水建設、株式会社大林組(大型物件対応)、株式会社菊水テクノス(住宅用)などがある。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における環境配慮型リニューアル提案では、共用部・敷地内の雨水貯水システムの新設・拡充が、SDGs・グリーンインフラ・防災備蓄対応の差別化戦略として極めて有効。明誠フランチャイズの設備工事・外構工事専門会社では、雨水貯水システムの設計・施工に対応し、収益不動産オーナーへの長期的な環境価値創出を支援している。JCSAでも雨水利用・SDGsに関する技術セミナーを定期開催している。

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