用語集

海砂

読み方
うみずな

海砂(うみすな、Sea Sand)とは、海から採取された砂を指す建材用語で、河川砂・山砂と区別される現代のコンクリート骨材の選択肢の一つである。日本では戦後の高度経済成長期に大量のコンクリート需要に応えるため、海砂が広く利用された時期があったが、塩分による鉄筋腐食のリスクが指摘されるようになり、現在では適切な洗浄処理を経た海砂のみが使用される。本素材の主な特徴と課題は、第一に「塩分含有」(NaCl濃度2〜3%程度、未洗浄では使用不可)、第二に「粒形が円形」(河川砂と類似、施工性良好)、第三に「粒度分布」(細砂〜粗砂の混合、適切な粒度調整必要)、第四に「貝殻・有機物の混入」(事前選別と除去が必要)、第五に「洗浄処理の必要性」(塩分を0.04%以下まで除去)などである。塩分による鉄筋腐食メカニズムは、第一に「塩化物イオン(Cl-)の鉄筋接触」、第二に「不動態皮膜の破壊」(普段は塩基性のコンクリート環境でできる鉄筋表面の保護皮膜が破れる)、第三に「鉄筋表面の局部腐食」、第四に「腐食生成物の体積膨張」(鉄錆は元の鉄の2.5〜3倍に膨らむ)、第五に「コンクリートの剥落・かぶり喪失」、第六に「構造強度の低下」という一連のプロセスで進行する。1980年代以降、建築基準法・JIS規格・日本建築学会基準などが厳格化され、コンクリート中の塩化物イオン総量を0.30kg/m³以下に制限することが標準化された。塩分管理の方法として、第一に「洗浄処理」(淡水での十分な洗浄、塩分濃度0.04%以下)、第二に「保管管理」(雨水による塩分流入防止、被覆保管)、第三に「品質試験」(出荷前の塩分濃度測定)、第四に「使用記録の保存」(コンクリート品質管理記録)などが標準的に行われる。代表的な砂供給会社・骨材メーカーには、東京コンクリート工業、太平洋セメント系、宇部三菱セメント系、住友大阪セメント系、デイ・シイ、宇部マテリアルズなどがある。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における躯体補修・補強工事において、新規コンクリートの骨材選定は構造耐久性の根幹であり、塩分管理が徹底された高品質骨材の使用が標準である。既存建物の塩害(海砂使用時代の建物に多い)に対しては、第一に「塩害調査」(塩分濃度測定、鉄筋腐食状態の確認)、第二に「中性化対策」、第三に「鉄筋防錆処理」、第四に「コンクリート補修」などの総合対応が必要となる。明誠フランチャイズの躯体補修工事専門会社では、塩害対応の専門ノウハウを蓄積し、収益不動産オーナーへの長期的な物件価値維持提案を行っている。JCSAでも塩害対応の技術セミナーを定期開催している。

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