用語集

売上総利益

読み方
うりあげそうりえき

売上総利益(うりあげそうりえき、Gross Profit、粗利益、粗利、グロスマージン)とは、企業の損益計算書(PL)における最上位の利益指標で、売上高から売上原価(COGS、Cost of Goods Sold)を差し引いた利益を指し、企業の収益性・価格決定力・原価管理能力を示す最も基本的な経営指標である。算式は「売上総利益=売上高−売上原価」で、これに対する売上高比率「売上総利益率(粗利率)=売上総利益÷売上高×100%」が業種・企業の差異を比較する標準指標として広く用いられる。粗利率の業種別水準は、製造業20〜30%、小売業20〜35%、卸売業10〜20%、外食業55〜70%、IT・SaaS業60〜85%、不動産仲介業60〜80%、建設業(ゼネコン)8〜15%、建設業(専門工事)15〜30%程度が一般的目安で、業種特性によって大きく異なる。建設業(建設業会計)では、売上高に相当する「完成工事高」、売上原価に相当する「完成工事原価」(材料費・労務費・外注費・経費の合計)を差し引いた「完成工事総利益」(粗利)が標準指標となり、業界平均は8〜12%程度(中小建設業者)、専門工事業では15〜25%程度がベンチマークとなる。粗利率を高める経営施策として、第一に「商品・サービスの付加価値向上(差別化、ブランド化)」、第二に「原価低減(仕入交渉、内製化、効率化、共同購買)」、第三に「価格決定力の強化(独自技術、独占市場、強い顧客関係)」、第四に「収益性の低い事業からの撤退・選別(事業ポートフォリオ管理)」、第五に「販売チャネル最適化(中間マージン削減)」などがある。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事業者にとって、粗利率は経営の生命線で、適正粗利確保のために第一に「工法選定(足場・ロープアクセス・ハイブリッドの最適選択でコスト削減)」、第二に「直接施工比率の向上」、第三に「資材共同購買(フランチャイズ規模の活用)」、第四に「業務効率化(DX・調査診断ツール)」などの施策が重要である。明誠はフランチャイズ展開により規模の経済を活用し、加盟会社の粗利向上を支援しており、JCSAでも経営指標・財務分析セミナーを開催している。

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