用語集
HIT太陽電池
HIT太陽電池(HIT Solar Cell、Heterojunction with Intrinsic Thin layer)とは、Panasonic株式会社(旧三洋電機、現Panasonic Energy)が独自開発した高効率住宅用太陽電池モジュールの製品ブランド・技術名称で、結晶シリコン(c-Si)とアモルファスシリコン(a-Si)のヘテロ接合(異種接合)構造を採用し、業界トップクラスの変換効率を実現する、現代の住宅用太陽光発電分野における代表的な高性能太陽電池技術概念である。HITの語源は「Heterojunction with Intrinsic Thin layer」で、結晶シリコンセルの両面に極薄のi-層(真性アモルファスシリコン、intrinsic)を挟む独自構造により、第一に「変換効率の向上(モジュール変換効率最大22〜23%、業界最高水準)」、第二に「高温下での性能維持(温度係数が小さい、夏季の発電量低下を抑制)」、第三に「弱光下での性能維持(曇天・朝夕の発電量を確保)」、第4に「両面発電タイプ(バックコンタクト型)の存在」、第5に「20年以上の長期出力保証」、第六に「日本製造の品質信頼性」などの優位性を持つ。代表的な製品ラインナップとして、HIT 245、HIT 250、HIT 270、HIT 290、HIT 330、HIT 430(最新高出力)などがあり、住宅用屋根の限られた面積で最大の発電量を確保する高性能モジュールとして展開されてきた。一方、Panasonicは2021年に太陽電池の自社生産を縮小する経営判断を行い、シャープ・京セラ・長州産業・カナディアンソーラー・Qセルズ・LONGi Solar・JinkoSolarなどの競合メーカーとの競争が激化している。世界の太陽光発電市場では、中国メーカー(LONGi Solar、Trina Solar、JinkoSolar、JA Solar、Canadian Solar等)が圧倒的シェアを持ち、日本メーカーは技術的優位性を訴求しつつもコスト競争では苦戦している状況である。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における屋上太陽光発電システムの導入提案では、HITをはじめ各種太陽電池モジュールの選定が建物の発電性能・経済性を左右する。収益不動産オーナーへのZEB・脱炭素対応提案として、屋上太陽光発電は資産価値向上・運営コスト削減の有効施策である。明誠フランチャイズの電気・太陽光工事専門会社が対応し、JCSAでも再生可能エネルギー関連のセミナーを定期開催している。

