用語集
Hアンカー
Hアンカー(H Anchor、H-Type Anchor Bolt)とは、H形鋼の柱脚部分を基礎に固定するためのアンカーボルトの一種で、断面がH字状の形状を有する大型・高耐力アンカーボルトを指し、現代の鉄骨造(S造)建築における柱脚固定方式の代表的な金物製品概念である。柱脚アンカーボルトは鉄骨柱を基礎コンクリートに固定する重要な構造金物で、鉄骨柱からの引張・剪断・転倒モーメント等の荷重を基礎側に伝達する役割を担う。アンカーボルトの形式分類として、第一に「J型アンカー」(標準型、J字状曲がりで定着)、第二に「Hアンカー」(H形断面、高耐力タイプ)、第三に「ABRアンカー」(リブ付き、高引抜耐力)、第4に「拡底機械アンカー」(先端拡張型)、第5に「あと施工アンカー(化学アンカー・打込みアンカー)」など多様である。Hアンカーの特徴として、第一に「H形断面による高剛性・高耐力」、第二に「コンクリート埋込部の充填性が良い」、第三に「定着長を短縮可能」、第4に「鉄骨柱との接続部の応力分散」、第5に「高層S造・大スパン鉄骨造での採用」などが挙げられる。設計面では、日本建築学会「鋼構造接合部設計指針」「鉄骨工事技術指針」、建築基準法施行令第82条・第88条、JIS B 1186(締付け用機器付鋼製ナット)等の関連基準に基づき、アンカーボルトの材質・寸法・配置・定着長・かぶり厚を決定する。代表的なメーカーは、株式会社ピーエス三菱、株式会社サンプロ、株式会社サンレックス工業、株式会社高田機工、株式会社ノダ、株式会社IHI、株式会社神戸製鋼など。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事との直接関連は限定的だが、鉄骨造建築の耐震診断・補強工事・構造補強工事では、既存アンカーボルトの調査診断(非破壊検査・コア抜き調査)と必要に応じた補強が重要となる。明誠フランチャイズの構造補強工事専門会社では、鉄骨造補強の対応力を備え、JCSAでも構造関連のセミナーを定期開催し、加盟会社の技術力向上を支援している。

