用語集
HFC
HFC(Hydrofluorocarbon、ハイドロフルオロカーボン)とは、水素・フッ素・炭素から構成される飽和炭化水素系の合成冷媒の総称を指し、R32・R410A・R134a・R407C・R404Aなどを代表とする、現代の主要な代替フロン冷媒概念である。HFCの誕生は、1980年代以降のオゾン層保護のためのフロン規制(モントリオール議定書)に伴い、オゾン層破壊係数(ODP)の高いCFC(クロロフルオロカーボン、特定フロン)・HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)からの代替冷媒として開発された。HFCの代表的な品種として、第一に「R32(GWP約675、家庭用・業務用エアコン)」、第二に「R410A(GWP約2,090、業務用エアコンの主流)」、第三に「R134a(GWP約1,430、自動車エアコン・冷凍冷蔵)」、第四に「R407C(GWP約1,770、業務用エアコン)」、第五に「R404A(GWP約3,920、低温冷凍)」、第六に「R143a(GWP約4,470、特殊用途)」などがあり、用途・運転温度範囲・適用機器により使い分けられる。HFCの特徴として、第一に「ODPゼロ(オゾン層を破壊しない)」、第二に「不燃〜微燃性(安全性が高い)」、第三に「機械的安定性が高い」、第四に「金属類との適合性が良い」、第五に「圧縮性能・冷却性能が良い」などが挙げられる。一方、HFCの最大の課題はGWP(地球温暖化係数)が高いことで、CO2の数百〜数千倍の温室効果を持ち、漏洩時の気候変動への影響が深刻である。このため、2016年のキガリ改正(モントリオール議定書)でHFCの段階的削減が国際合意され、2024年から日本でも本格的に削減義務が始動している。建築業界での影響として、第一に「業務用空調・家庭用空調の冷媒転換(R410A→R32→HFOブレンド)」、第二に「冷媒漏洩対策の徹底(フロン排出抑制法対応)」、第三に「定期点検・回収・再充填の管理強化」、第4に「次世代冷媒(HFO等)対応機器への投資」などが進行している。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における空調機器更新時、HFC→低GWP冷媒(HFO・R32)対応機器への転換が標準提案項目で、明誠フランチャイズの空調工事専門会社が対応する。JCSAでも空調・脱炭素関連のセミナーを定期開催している。

