用語集
インフラ老朽化
インフラ老朽化(Infrastructure Aging)とは、社会インフラ(道路、橋梁、トンネル、上下水道、河川施設、港湾施設、公共建築物等)が経年劣化により本来の機能・性能・安全性を低下させた状態を指し、現代日本における極めて深刻な社会経済課題の一つとして位置付けられている。日本のインフラの大半は、戦後復興期と高度経済成長期(1950〜1970年代)に集中的に整備されたものであり、その耐用年数(一般的に50年)を2020〜2050年代に一斉に超えることが「2030年問題」「2040年問題」として懸念されている。具体的な統計では、建設後50年以上経過する橋梁の割合が2018年で約25%、2033年には約63%に達する予測、トンネルが2018年約20%、2033年約42%、河川管理施設が2018年約32%、2033年約62%、下水道管渠が2018年約4%、2033年約21%、港湾施設が2018年約25%、2033年約58%と、社会インフラの広範な領域で老朽化が一斉進行する見通しである。インフラ老朽化が引き起こす主なリスクは、第一に「重大事故」(2012年中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故等)、第二に「サービス停止」(道路通行止め、断水、停電、通信遮断)、第三に「経済損失」(物流寸断、観光業への影響、地価下落)、第四に「人命被害」(橋梁崩落、トンネル崩落、ダム決壊等)、第五に「住民の生活影響」などである。対策として国は「インフラ長寿命化基本計画」「個別施設計画」「インフラ老朽化対策の中長期的な取組」を体系的に推進し、予防保全・計画的更新・新技術導入・人材育成・財源確保を進めている。マンション・ビル・ホテルなど民間建築物の老朽化問題も同様に深刻で、築40年以上経過する集合住宅・賃貸ビルが急増しており、修繕積立金不足・大規模修繕資金確保困難・建替合意形成困難・空室率上昇・賃料下落・売却困難などの複合課題が顕在化している。明誠ではロープアクセス工法による低コスト・短工期の大規模修繕工事を通じ、これら老朽建築物の延命と資産価値維持を支援している。

