用語集
インフレ率
インフレ率(Inflation Rate)とは、物価の上昇率を表すマクロ経済指標で、特定の基準時点と比較した物価水準の変化率(%表示)を意味する経営・マクロ経済の重要指標である。一般的に「消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)」の前年同月比または前年同期比で表現されることが多く、日本では総務省統計局が毎月発表する「消費者物価指数」、米国では労働統計局が発表する「CPI」、欧州ではEurostatが発表する「HICP(Harmonized Index of Consumer Prices)」などが代表的なインフレ率指標である。日本ではアベノミクス(2013年〜)と日銀の異次元金融緩和、2020年代のコロナ禍・ウクライナ侵攻・円安進行を背景に、長らくゼロインフレ・デフレ基調であった物価が、2022〜2023年に40年ぶりの高インフレ局面(CPI前年比4%超)を迎え、その後緩やかに沈静化しつつある状況である。インフレ率の影響は経済の広範な分野に及び、第一に「家計の購買力」(実質可処分所得への影響)、第二に「賃金・所得水準」(実質賃金と名目賃金のギャップ)、第三に「金融政策」(中央銀行の政策金利決定)、第四に「企業の事業計画」(コスト変動、価格設定戦略)、第五に「資産運用」(株式・不動産・債券の実質リターン)、第六に「為替相場」(金利差を通じた為替変動)、第七に「年金・社会保障」(実質給付水準の維持)、第八に「不動産投資」(賃料水準、不動産価格、借入金利の影響)などである。建築・建設業界では、インフレ率の上昇により、第一に「資材コスト上昇」(鉄骨・コンクリート・木材・電気資材・人件費)、第二に「建設費全体の上昇」(新築・改修コストの上振れ)、第三に「収益不動産の収支圧迫」(賃料転嫁の遅れ)、第四に「修繕積立金不足」(マンション管理組合の財政圧迫)などの課題が顕在化している。明誠ではロープアクセス工法による足場費削減効果を活用し、インフレ環境下でもコスト最適化を実現する大規模修繕工事を提供している。JCSAでもインフレ局面における経営戦略セミナーを開催している。

