用語集
ウォーターフロント
ウォーターフロント(Waterfront)とは、海・河川・湖沼に接した水辺の都市開発エリアを指す建築・都市計画用語で、20世紀後半から21世紀にかけて世界各都市の再開発の主要テーマとなった現代の都市開発概念である。歴史的には、水辺エリアは港湾・倉庫・工場・水運輸送施設として産業用に使われてきたが、コンテナ輸送の発達・産業構造の転換・モータリゼーションの進展により、これらの産業用ウォーターフロントの多くが遊休化・衰退化した。1960年代以降、米国ボストン・ボルチモアの再開発を皮切りに、世界各都市で水辺エリアの再開発が進められ、住居・商業・観光・文化・レジャー機能を統合した「都市型ウォーターフロント開発」が新たな都市像として確立した。日本における代表的なウォーターフロント開発例は、東京湾岸(お台場・豊洲・晴海・有明・勝どき・芝浦・天王洲)、横浜みなとみらい21、神戸ハーバーランド・ポートアイランド、福岡シーサイドももち・アイランドシティ、大阪此花区夢洲、千葉幕張・浦安、沖縄那覇ウォーターフロントなどがあり、超高層タワーマンション、複合商業施設、ホテル、コンベンション施設、テーマパークなどが集積している。ウォーターフロント開発の建築上の特徴は、第一に「眺望価値の高さ」(海・港・夜景・富士山の眺望が建物の付加価値)、第二に「塩害対策」(外装材・サッシ・金物の耐塩害仕様)、第三に「強風対策」(高層建築の風荷重・耐風設計)、第四に「液状化対策」(埋立地の地盤改良)、第五に「景観配慮」(水辺の景観の調和)などが求められる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事においては、ウォーターフロントの建物は塩害・紫外線・強風による外装劣化が一般地より早く進行するため、より高耐久仕様の外装改修・防水改修が必要となる。明誠ではロープアクセス工法による足場仮設なしでの高層・湾岸物件の調査診断・修繕施工を可能とし、強風による足場仮設リスクを回避しつつ高品質な改修を実現する提案を行っている。JCSAではウォーターフロント建築の維持管理に関する技術セミナーも開催している。

