用語集

ウラン

読み方
うらん

ウラン(Uranium、化学記号U、原子番号92)とは、アクチノイド系列に属する放射性金属元素で、原子力発電・核燃料サイクル・核兵器の主要原料として、20世紀以降の人類社会のエネルギー戦略・安全保障戦略・地政学的構図を根底から変えた現代の戦略的資源物質である。天然ウランは主にU-238(99.27%)、U-235(0.72%)、U-234(0.005%)から成り、原子炉燃料として利用される核分裂性同位体はU-235である。商業原子力発電所で用いられる軽水炉燃料は、U-235を3〜5%程度に濃縮した「低濃縮ウラン」(LEU、Low Enriched Uranium)で、ウラン精鉱(イエローケーキ)→転換(UF6化)→濃縮(遠心分離法・気体拡散法)→再転換(UO2化)→ペレット成形→燃料集合体組立、という核燃料サイクルを経て製造される。世界の主要ウラン産出国は、カザフスタン・カナダ・オーストラリア・ナミビア・ロシア・ウズベキスタン・ニジェールなどで、ウラン市場は地政学的影響を強く受ける戦略市場である。日本国内では2011年福島第一原発事故以降、原子力発電の活用方針が大きく変化し、2020年代に入って脱炭素目標達成のためのベースロード電源として原子力の再評価が進む一方、安全規制・核廃棄物処理・社会的合意形成などの課題が継続している。建設業界・建築業界との関連としては、第一に「原子力発電所の建設・維持管理」(大成建設・鹿島建設・清水建設・大林組などのスーパーゼネコンが対応)、第二に「核燃料施設・再処理工場の建築」、第三に「医療用ウラン・産業用ウラン施設の建築」、第四に「放射線遮蔽建築(鉛・コンクリート遮蔽の特殊建築)」などが挙げられる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事との直接関連は薄いが、原子力関連施設周辺地域での建築需要・電力市場の動向は、間接的に建設業界全体に影響を与える。明誠およびJCSAでは、エネルギー政策・電力料金動向などのマクロトレンドが建設・不動産業界に与える影響を常に注視し、加盟会社向けの情報発信を行っている。

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