用語集
上吊レール
上吊レール(うわづりレール、Top-Suspended Rail、Hanging Sliding Door Rail)とは、天井面または建具枠上端に取り付けて、引戸・吊戸の自重を上部から支持する金物レールを指し、床面にレールがなく敷居段差ゼロのバリアフリー対応を実現する、現代の住宅・施設・店舗で広く採用されている建具金物概念である。本部材の特徴として、第一に「床にレールがない(段差ゼロ、バリアフリー対応)」、第二に「車椅子・ベビーカー・台車の通行容易」、第三に「掃除が容易(床にゴミが溜まるレール溝がない)」、第四に「視覚的にすっきり(床面の境界線が見えない)」、第五に「戸の重量を上部から支持する高耐荷重設計(戸重量30〜80kg対応)」、第六に「ソフトクローズ機構対応(戸の自動減速・閉じ)」、第七に「アウトセット・インセット両対応」などが挙げられる。代表的なメーカーは、株式会社中西製作所(コアロックシリーズ)、不二サッシ、株式会社オリス、家研販売(YHK)、株式会社シンワパインテック、株式会社ベスト、株式会社カワジュンなど。建築分野でのバリアフリー化推進(高齢者・障害者の配慮ある住宅・施設の整備)の流れに従って、上吊レールの採用は急拡大しており、新築マンション・新築住宅・特別養護老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅などで標準仕様化されている。一方、デメリットとして、第一に「下地補強が必要(天井・建具枠の補強)」、第二に「戸の振れ・たわみ対策(ガイド金物の併用)」、第三に「金物コストが床レール式より高い」、第四に「設置後の調整・メンテナンスが必要」などがある。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における専有部リフォーム・共用部建具更新・ホテル客室更新で、上吊レール式引戸への変更により、バリアフリー性能・意匠性・清掃性を同時に向上できる差別化提案として有効である。特に高齢化社会対応の住宅・施設改修ニーズが拡大する中、収益不動産オーナーの長期価値向上戦略として注目される。明誠フランチャイズの内装・建具工事専門会社が対応し、JCSAでもバリアフリー関連のセミナーを定期開催している。

