用語集
亜鉛トタン
亜鉛トタンとは、亜鉛めっき鋼板の俗称で、特に「波板トタン」「平板トタン」と呼ばれる薄鋼板に溶融亜鉛めっきを施した防錆鋼板を指す建築・建設業界の伝統的呼称である。日本では明治時代後期から普及し、農村部の納屋・畜舎・物置・小屋・板金屋根・板金外壁・雨樋・雨どい・雨戸・井戸蓋・煙突・倉庫屋根など多様な用途に使用されてきた、最も身近で安価な金属建材のひとつである。語源は「亜鉛(toten)」のオランダ語またはポルトガル語に由来するとされ、「トタン板」は江戸末期〜明治期の南蛮貿易から日本に伝来した。亜鉛めっき層は、空気中で薄い酸化亜鉛・炭酸亜鉛の保護皮膜を形成して内部の鋼板を腐食から守り、また「犠牲防食作用」(亜鉛が鉄よりも先に酸化することで鉄を守る作用)により、めっき層に小さなキズが生じても周辺の亜鉛が優先的に消耗して鋼板の腐食を防ぐ性能を発揮する。亜鉛トタンの代表的な形状は、(1)波板トタン(波形プロファイル、屋根・壁の主力)、(2)平板トタン(雨樋・水切り・破風板・板金加工部品)、(3)スパンドレル・サイディング(外壁仕上げ)、などである。1960年代以降、ガルバリウム鋼板(アルミ55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%合金めっき)の登場により耐食性能が3〜6倍に向上し、近年の金属屋根・金属外壁の主流はガルバリウム鋼板へ移行している。ただし、亜鉛トタンは安価で加工容易・調達容易という特徴を活かして、農村部・地方部の小規模建築物・仮設建築物・物置・倉庫などの用途では現在も広く使用されている。マンション・ビル大規模修繕工事の主流ではないが、敷地内の物置・自転車置場屋根・受水槽カバー・避難経路屋根・既設トタン部材の更新などで使用される機会があり、明誠フランチャイズの板金工事専門会社が伝統的板金技能と現代的施工管理を融合した対応を行っている。

