用語集
受梁
受梁(うけばり、Receiving Beam)とは、他の梁を受ける役割を担う梁の総称を指す建築用語で、主に木造軸組構造において、大梁が小梁を受け、または小梁が更に細かな梁・根太を受けるなどの構造的な階層関係を表現する基本概念である。木造軸組構造における梁の配置・接合関係を理解するための重要な用語として、設計者・施工者・職人の現場コミュニケーションに不可欠である。建築構造における梁の階層関係は、第一に「大梁(ガーダー)」(柱と柱を直接連結する基本梁、最も大きな断面寸法)、第二に「小梁(ジョイスト、ビーム)」(大梁の間に架け渡される中間梁、大梁が受梁となる)、第三に「根太(じょいすと)」(小梁の上に直交方向に配置する木材、小梁が受梁となる)、第四に「合板・床下地」(根太の上に張る、根太が受梁となる)の順に配置される。木造軸組構造では、これら梁・根太の階層関係を「受梁」「受け梁」「受木」などと表現し、現場での施工指示・図面確認・部材積算等に活用される。受梁の選定基準は、第一に「許容曲げモーメント」(受ける梁・根太の荷重を安全に支える強度)、第二に「許容たわみ」(梁のたわみが規定値以下、L/300〜L/500程度)、第三に「断面寸法」(梁せい・梁幅)、第四に「樹種・等級」(米松・米栂・米杉・スプルース・国産杉・桧などの構造材樹種、JAS規格による等級区分)、第五に「接合方法」(仕口、継手、金物補強)などが構造計算により決定される。集成材(構造用集成材、Engineered Wood)の普及により、大スパン・大断面の梁を経済的に製造できるようになり、木造大空間建築の可能性が拡大している。代表的な集成材メーカーには、住友林業、三井住商林業、齋藤木材工業、銘建工業、ホクシン、サイプレス・スナダヤ、CLT専門会社(CLTジャパン、CLT技術センター)など。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事との直接的関連は小さいが、木造の集合住宅・低層ホテル・木造旅館などの大規模修繕では、構造部材の点検・補修・交換が必要となるケースがある。明誠フランチャイズの内装工事・大工工事専門会社では、木造構造の知識を備えた職人が在籍し、特殊用途の改修提案にも対応可能である。JCSAでも木造構造・集成材技術のセミナーを定期開催している。

