用語集

姉歯事件

読み方
あねはじけん

姉歯事件(あねはじけん、構造計算書偽造事件)とは、2005年11月に発覚した日本建築史上最大規模の構造計算偽造事件で、一級建築士・姉歯秀次氏が複数の分譲マンション・ホテル・オフィスビルの構造計算書を偽造し、建築基準法に定める耐震基準を満たさない違法建築物を多数生み出したスキャンダルである。具体的には鉄筋量の削減・鉄筋径の縮小・コンクリート強度の改ざんなどを行い、結果として震度5強で倒壊する危険のある建物が首都圏・関西圏など全国に多数建設された。事件発覚後、(1)国土交通省が確認検査制度の総点検、(2)特定行政庁・指定確認検査機関の責任問題、(3)建築士法・建築基準法の大幅改正、(4)構造計算適合性判定制度(適判制度)の導入、(5)瑕疵担保責任の法定(住宅瑕疵担保履行法、2009年)、(6)建築士の懲戒処分強化、(7)建築主事・確認検査員の教育強化、などの抜本的な制度改革が行われた。とくに2007年6月施行の改正建築基準法では、確認申請手続きが大幅に厳格化され、書類量・処理期間が大幅に増加し、一時期は「建築確認停滞」と呼ばれる業界混乱を招いた。マンション・ビル・ホテルの中古物件取引や大規模修繕工事においても、姉歯事件以降は構造調査・耐震診断・耐震補強の重要性が認識され、建物所有者・管理組合・REIT・投資家が建物の真の耐震性能に関心を持つようになった。明誠は耐震補強工事をフランチャイズ加盟の構造専門業者と連携して提案でき、JCSAでは構造計算・確認申請の最新動向を建設業者向けに情報提供している。

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