用語集

宇治上神社

読み方
うじがみじんじゃ

宇治上神社(うじがみじんじゃ)とは、京都府宇治市にある日本最古とされる神社建築を有する重要な歴史的神社を指し、本殿が現存最古の神社建築として国宝に指定され、ユネスコ世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産にも登録される、日本建築史における最重要遺産の一つである。創建は応神天皇の皇子・菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)に関連するとされ、平安時代後期(10〜11世紀)には現在の建築が建立されたと考えられている。本殿(国宝)は、流造(ながれづくり)の3つの内殿を共通の覆屋で覆う独特の様式で、平安時代後期の建築特徴を色濃く残す。年輪年代測定(樹齢測定)により、本殿の建立は1060年頃と推定され、現存する神社本殿建築としては日本最古とされている。拝殿(国宝)も平安時代後期の建築で、本殿と同様に当時の建築技術と意匠を伝える貴重な遺産である。本殿・拝殿いずれも檜皮葺(ひわだぶき)の屋根、漆塗りの柱・梁、流造の屋根勾配、千木・鰹木の装飾など、平安時代の神社建築の典型的特徴を備えている。建築史的価値として、第一に「流造の発展形態を示す」(伊勢神宮以来の神社建築様式の進化を伝える)、第二に「平安時代後期の建築技術の集大成」(柱・梁の継手・仕口、屋根の構成技術)、第三に「日本最古の神社本殿として日本建築史の起点となる」、第四に「祭祀空間と建築空間の調和」(神事・祭祀の機能を建築が支える)などが挙げられる。1994年に「古都京都の文化財」の構成資産としてユネスコ世界文化遺産に登録された。境内には、神聖な水「桐原水」(宇治七名水の一つ)があり、現在でも参拝者に親しまれている。文化財として国宝建造物4件(本殿・拝殿)、重要文化財建造物1件のほか、多数の文化財を有する。修復・維持管理は、第一に「文化庁の指導・補助」、第二に「専門技術者による修復」(檜皮葺替え、漆塗り直し、木部補修等)、第三に「定期的な防火・防犯対策」などが継続的に行われる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事との直接的関連は小さいが、明誠フランチャイズの一部の伝統建築専門会社では、神社・寺院・歴史建造物の保存修復にも対応可能。JCSAでも歴史建築・文化財保存の技術セミナーを開催している。

← 用語集一覧へ戻る

お気軽にご相談ください!