用語集
打ち増し工法
打ち増し工法(うちましこうほう、Sealant Topping Method、シーリング打ち増し工法)とは、シーリング材の補修において、既存のシーリングを撤去せず、その上に新規シーリング材を充填する簡易工法を指し、コスト・工期を抑えた現代のシーリング補修工法の一つとして位置付けられる工法概念である。前述の「打ち替え工法」(既存シーリングを全撤去して新規充填)と対比される簡易補修工法で、補修の規模・予算・対象部位の状態に応じて選択される。本工法の特徴は、第一に「コストパフォーマンス」(打ち替えの1/3〜1/2程度のコスト)、第二に「工期の短さ」(撤去工程が不要)、第三に「施工性の良さ」(簡易な作業)、第四に「廃材発生量が少ない」(既存材料を残す)などが挙げられる。一方、デメリットとして、第一に「耐久性が劣る」(既存シーリングの劣化が継続)、第二に「目地深さの確保が困難」(既存シーリング厚分の目地深さ減少)、第三に「適用範囲の制約」(既存シーリングが極端に劣化している場合は不可)、第四に「経年でのトラブル発生リスク」(既存と新規の界面剥離)、第五に「品質保証の難しさ」(メーカー保証が限定的)などがある。適用判断のポイントは、第一に「既存シーリングが概ね健全」(割れ・剥離・破断が少ない)、第二に「目地深さに余裕がある」(新規シーリング厚を確保できる)、第三に「短期的な補修ニーズ」(次回の本格補修までの一時対策)、第四に「予算制約が厳しい場合」、第五に「居住者影響を最小化したい場合」(工期短縮)などである。本工法とは対照的に、長期的な品質確保を目指す場合は「打ち替え工法」が標準採用される。シーリング材の選定は、第一に「変成シリコン系」(最も標準的、耐候性10〜15年)、第二に「ポリウレタン系」(塗装可能)、第三に「ポリサルファイド系」(耐候性、特殊用途)などが、被着体・部位・要求耐久性に応じて選定される。代表的なシーリング材メーカーには、サンライズMSI、コニシ、シャープ化学、信越化学、東レダウコーニング、セメダイン、ハマタイト、横浜ゴム等。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事におけるシーリング補修では、原則として打ち替え工法(長期耐久性確保)が標準採用される。打ち増し工法は予算・工期の制約が厳しい場合の選択肢として活用される。明誠フランチャイズの防水工事専門会社では、現場状況・予算・要求耐久性に応じた最適工法の提案を行い、収益不動産オーナーへの提案価値を高めている。JCSAでもシーリング工事の最新セミナーを定期開催している。

