用語集

打診検査

読み方
うちしんけんさ

打診検査(だしんけんさ、Knock-down Inspection、Hammer Test)とは、ハンマーや打診棒(テストハンマー)を用いて外壁・タイル・モルタル等の仕上材を叩き、その打音の変化からタイルの浮き・剥離・空隙・劣化を判定する非破壊検査手法を指す現代の建築外壁診断の最重要技法概念である。健全部を叩いたときに発生する高い「カーン」「コーン」という金属音的な打音に対し、浮きや剥離部を叩いたときには「ドコドコ」「ボコボコ」「コツコツ」という空洞音的な打音が発生することで、目視では判別困難な内部の劣化状態を識別できる伝統的かつ確実な検査手法である。主な検査機材は、第一に「打診棒(テストハンマー)」(軽量、棒状、専用設計)、第二に「タイルハンマー」(タイル専用、軽い打撃)、第三に「ゴムハンマー」(軟質の打撃)、第四に「打音解析装置」(マイクで打音を録音・周波数解析、AI判定)などである。検査の主な対象は、第一に「外壁タイル」(モザイクタイル、二丁掛タイル、小口平タイル等の浮き判定)、第二に「外壁モルタル」(モルタル剥離、内部空隙)、第三に「外装パネル」(窯業系サイディング、ALC、コンクリートパネルの浮き)、第四に「内装タイル」(浴室、トイレ、キッチン、店舗床のタイル浮き)、第五に「コンクリート躯体」(かぶりコンクリートの剥落リスク)などである。建築基準法第12条に基づく定期報告制度では、特定建築物(事務所、店舗、共同住宅等の不特定多数が利用する建築物)について、10年に1度の全面打診調査が義務付けられている。法的根拠は、第一に「建築基準法施行規則第6条」、第二に「特定建築物定期調査業務基準」、第三に「公益財団法人日本建築防災協会の調査要領」、第4に「自治体の定期報告制度(東京都・横浜市等)」などである。検査結果は、第一に「健全部」、第二に「浮き部」、第三に「剥離部」、第四に「空隙部」などに区分し、外壁展開図・劣化分布図にプロットして報告書を作成する。代表的な検査機材メーカーには、株式会社レフレックス、株式会社飛島建設、株式会社飛鳥建設、株式会社東亜建設工業、株式会社特殊建材、北海道大学の研究グループ、東京大学の建築構造研究室など。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における外壁打診調査は明誠の中核業務領域であり、ロープアクセス工法による足場仮設なしでの全面打診調査により、コスト・工期・居住者影響の全面で従来工法を上回る優位性を実現している。JCSAでも外壁診断・打診技術の最新セミナーを定期開催している。

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