用語集
揚板
揚板(あげいた、Ageita、上げ板、揚げ板)とは、和風建築・伝統建築・床下点検用建材としての建築用語で、床面の一部を取り外し可能な板として構成することで、床下空間(点検口、収納、機械設備スペース)へのアクセスを可能とした建築要素を指す。揚板の主な機能・用途は、(1)床下点検口:給排水管・電気配線・基礎・防湿層・防蟻処理状況などの定期点検用アクセス、(2)床下収納:日用品・季節用品・予備食料品などの収納スペース、(3)床下機械室:給湯器・配管バルブ・電気盤などの設備機器の収納・点検、(4)防火避難経路:火災時の床下経由避難(特殊建築物)、(5)和風建築の意匠的特徴:囲炉裏周り・茶室・座敷・縁側など、などである。揚板の代表的な構造・形式は、(A)板材:一般的に20〜40mm厚の硬質木材(檜、欅、栂、杉、松等)の無垢板、(B)寸法:450〜900mm四方の正方形または長方形、(C)取付方法:(i)取外し式(持ち手・引き手付き)、(ii)跳ね上げ式(ヒンジで蝶番、ガスダンパー付き)、(iii)スライド式、(D)周辺枠:上敷材・畳・フローリングとの取合いを考慮した見切り材、(E)防湿・防蟻処理:床下からの湿気・害虫の侵入抑制、(F)気密・遮音処理、(G)バリアフリー対応(段差最小化)、などである。住宅・マンション・店舗・ホテル・公共施設の建築計画段階での揚板の配置検討は、(i)床下点検が必要な配管・電気経路の集中部、(ii)将来のメンテナンス頻度と作業性、(iii)意匠との整合、(iv)バリアフリー・転倒防止、(v)気密・遮音性能の維持、(vi)強度(人が乗っても安全)、などを総合的に判断して決定される。マンション・ビル大規模修繕工事の場面では、(A)共用部の床下点検口の更新、(B)住戸内の床下収納口の更新、(C)和室・茶室の畳下・床下アクセスの整備、(D)バリアフリー対応リフォーム時の揚板更新、(E)給排水配管更新工事時の点検口設置、などで揚板に関連する施工が必要となり、明誠フランチャイズの内装・建具・配管工事専門会社が連携して対応している。

