用語集
浮き石
浮き石(うきいし、Loose Stone、ルース・ストーン)とは、岩盤や石垣・擁壁から離脱しやすい状態の石を指し、落石防止対策の対象となる岩盤工事・斜面工事の重要管理項目を指す現代の土木・建築用語である。発生原因は、第一に「凍結融解による劣化」(水分の凍結膨張で岩盤亀裂が拡大、石が離脱しやすくなる)、第二に「風化作用」(長年の風雨・温度変化による岩盤の劣化)、第三に「地震・振動」(地震動による岩盤の緩み)、第四に「降雨・流水」(岩盤裏面への水浸入による接着低下、土砂流出)、第五に「植生根の侵入」(樹木の根が岩盤亀裂に侵入して拡大)、第六に「人為的損傷」(発破・重機作業による振動)などが挙げられる。主な発生箇所は、第一に「山地・斜面の岩盤」(山岳道路、登山道、観光名所周辺)、第二に「鉄道・道路沿線の切土斜面」(鉄道法面、高速道路のり面)、第三に「石垣・擁壁」(城郭、河川護岸、宅地造成擁壁)、第四に「擬岩・人工岩盤」(公園、テーマパーク)、第五に「岩盤建築物」(神社・仏閣の石組、史跡)などである。対策技術として、第一に「除去・清掃」(浮き石の除去、清掃)、第二に「ロックボルト・アンカー打設」(岩盤と健全部を機械的に連結)、第三に「モルタル吹付」(岩盤面に厚モルタルを吹付け固結)、第四に「金網張り(フェロネット工法等)」(落石を金網で受け止める)、第五に「擁壁・グラウンドアンカー工法」(背面を地盤改良)、第六に「落石防護柵・落石防護網」(落石を構造物で受け止める)、第七に「監視・警報システム」(センサー・赤外線で岩盤動向を監視)などが採用される。代表的な施工会社・専門業者には、ライト工業、不動テトラ、安藤ハザマ、清水建設、大林組、戸田建設、ヒロセ、第一カッター興業、東邦ガス、東洋エクステリア、東洋ロックなど。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事との直接的関連は小さいが、敷地・周辺に岩盤斜面・擁壁を有する物件では、定期点検・落石防止対策が重要管理項目となる。明誠ではロープアクセス工法の応用として、斜面・岩盤の高所点検・補修施工にも対応可能で、収益不動産オーナーの総合的な維持管理ニーズに応えている。JCSAでも斜面・岩盤管理の技術セミナーを定期開催している。

