用語集
陰影深度
陰影深度(いんえいしんど、英:Shadow Depth、Depth of Shadow)とは、建築物・建材・彫刻・絵画・写真・映像において、陰影の濃淡・立体感・空間感を表現する重要な視覚的要素を指す建築・デザイン・芸術用語である。陰影は光源からの光が遮られることで発生する暗部で、その深度(暗さの度合い、影の長さ、ぼかしの程度)が、対象物の立体感・質感・空間の奥行き・時間感覚を視覚的に伝える役割を果たす。建築デザインにおける陰影深度の重要性は、第一に建物の外観・内観の印象を決定する核となる要素、第二に深い軒・庇・凹凸・装飾要素が陰影の深度を増し、立体感・重厚感を生む、第三に異なる時間帯・季節・天候で陰影が変化し、建物に時間的なリズム感を与える、第四に陰影の取り扱いが日本建築・伝統建築の本質的価値の一つ(谷崎潤一郎『陰翳礼讃』)、第五に近代建築(コルビュジエ・ル・コルビュジエ)でも陰影の操作が中心テーマ、などである。日本の伝統建築では、第一に深い軒下の陰、第二に縁側・廊下の段階的な明るさ変化、第三に格子戸・障子越しの柔らかい光、第四に床の間の奥行きある陰、第五に庭園の借景による陰影、などが「日本的美学」の核として尊重されてきた。一方、現代建築では、安藤忠雄の打放しコンクリートと光・伊東豊雄の流動的曲面と影・隈研吾の木材ルーバーと光、など、陰影の現代的解釈による設計が国際的に高く評価される。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事においても、外壁の凹凸・庇・バルコニー・サッシ枠などの陰影深度を維持・強調することで、建物の意匠的価値・印象・資産価値を高めることができる。明誠ではフランチャイズ加盟の塗装・タイル・防水・サッシ工事専門会社が、外壁の凹凸表現を活かした塗り分け、陰影を強調する色彩計画、深いシャドウラインを生み出すサッシ・庇の補修・更新などを提案している。

