用語集
雨水排水
雨水排水(うすいはいすい、Stormwater Drainage)とは、敷地内に降った雨水を組織的に集水・流下・排除する仕組みの総称を指し、下水道・側溝・浸透施設等の組合せで実現される現代の都市インフラ・建築計画の基本機能概念である。雨水排水は、建物・敷地の浸水被害防止、近隣への影響回避、河川・下水道への適切な負荷管理を実現する重要な機能で、建築基準法・下水道法・河川法等の法規制の対象となる。集中豪雨対策が現代の都市計画における最重要課題となっており、近年は「線状降水帯」「ゲリラ豪雨」など気候変動に伴う極端な降雨イベントが増加し、従来の排水計画では対応困難な状況も増えている。本機能の構成要素は、第一に「屋根雨水排水」(樋、縦樋、地中横引き管)、第二に「バルコニー・ベランダ排水」(防水排水口、ドレン)、第三に「敷地排水」(側溝、雨水桝、雨水管)、第四に「下水道接続」(公共下水道への接続部、公共桝)、第五に「浸透施設」(雨水浸透桝、浸透舗装)、第六に「貯留施設」(雨水貯留槽、調整池)、第7に「排水ポンプ施設」(地下階・低地の強制排水)、第八に「グレーチング・側溝蓋」などである。設計上の留意点として、第一に「排水勾配の確保」(一般に1/100〜1/200の勾配)、第二に「適切な管径選定」(降雨強度50〜200mm/h対応)、第三に「集水桝の適切配置」(10〜15m間隔程度)、第四に「合流式・分流式の判別」(地域の下水道方式に応じた接続)、第五に「浸透施設の併設」(流出抑制対策)、第六に「内水氾濫対策」(地下階の浸水対策、止水板、排水ポンプ)などである。建築基準法施行令・下水道法施行令・各自治体の建築指導要綱に基づき、雨水排水計画の届出・許可が必要となる。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事において、雨水排水設備の更新・補修は重要工事項目で、特に、第一に「屋根防水改修と連動した排水口・ドレン更新」、第二に「バルコニーの防水・排水見直し」、第三に「敷地内雨水桝・雨水管の更新」、第四に「グリーンインフラ対応(浸透施設の追加)」などが標準的に計画される。明誠フランチャイズの防水・設備・外構工事専門会社では、雨水排水の総合対応が可能で、収益不動産オーナーへの長期的な物件価値維持提案を行っている。JCSAでも気候変動対応・都市浸水対策のセミナーを定期開催している。

