用語集

雲竜紙

読み方
うんりゅうし

雲竜紙(うんりゅうし、Unryū Paper、Cloud Dragon Paper)とは、雲のように流れる繊維模様を漉き込んだ手漉き和紙の一種で、楮(こうぞ)の長繊維を不規則に分散させることで、雲・龍・流れ・水紋を連想させる独特の模様を形成する、現代の伝統工芸・和風建材の重要な内装材料概念である。「雲竜」の名称は、和紙の表面に浮かび上がる繊維模様が、龍が雲間を泳ぐ姿に見えることに由来する。製造法は、第一に「楮の長繊維を蒸して柔らかくする」、第二に「叩解(こうかい)で繊維を解す(叩解程度が浅く長繊維が残る)」、第三に「漉き槽に投入し、独特の漉き技法で繊維を流して分散させる」、第四に「乾燥・仕上げ」と進行する伝統手漉き和紙技法で、職人の熟練技で繊維模様の出方が決まる。代表的な産地は、第一に「越前和紙(福井県越前市)」、第二に「土佐和紙(高知県)」、第三に「美濃和紙(岐阜県美濃市)」、第四に「石州和紙(島根県浜田市)」、第5に「西の内紙(茨城県常陸大宮市)」、第六に「黒谷和紙(京都府綾部市)」など、全国の伝統和紙産地で生産される。用途として、第一に「襖紙(ふすま紙)」、第二に「障子紙(高級和室用)」、第三に「壁紙(和モダン内装)」、第四に「照明シェード・スタンドの和紙ランプ」、第5に「書道用紙・水墨画用紙(高級書道家用)」、第6に「ラッピング・包装紙」、第七に「修復材料(古文書・古美術修復)」などがある。代表的な高級和紙メーカーは、岩野市兵衛(越前和紙、人間国宝)、ヤマウチ和紙、長田製紙所、丸三産業、株式会社浜田屋、株式会社大三紙業など。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における直接関連は限定的だが、和風料亭・伝統旅館・茶室併設施設・和モダンホテルの内装リフォーム・襖更新・障子更新で活用される機会がある。明誠フランチャイズの内装工事・建具工事専門会社では、伝統建材の取扱経験を有し、JCSAでも伝統建築・和風建材関連のセミナーを定期開催している。最近は、伝統技法を活かしたモダンインテリア提案で雲竜紙が再評価され、若い世代・外国人観光客向けホテルでの採用も増加している。

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