用語集
馬踏み目地
馬踏み目地(うまふみめじ、Brick Bond Joint)とは、瓦の張り方の一種で、馬目地(半分ずらして交互に配置する貼り方)を強調した瓦張り工法を指し、現代の瓦屋根工事の基本工法概念である。建物の屋根・壁面のレンガ張り・瓦張り・タイル張りなどで、各列のパターンを半分ずらして配置することで、視覚的なリズムと構造的な強度を同時に実現する。「馬目地」「破れ目地」とも呼ばれ、瓦・レンガ・タイル工事の基本パターンの一つとして広く採用される。本目地パターンの特徴は、第一に「視覚的なリズム」(規則的な美しい繰り返しパターン)、第二に「構造的な強度」(直線目地より地震・荷重に強い)、第三に「意匠的な動き」(単調さを避ける)、第四に「目地割りの工夫」(端部の半割瓦・タイルの活用)、第五に「伝統的な美しさ」(古代から伝わる基本パターン)などが挙げられる。瓦屋根工事における具体的な施工手順は、第一に「下地確認」(野地板、ルーフィングの確認)、第二に「最初の段の据付」(軒先からの基準ライン確定)、第三に「半割瓦の準備」(目地ずらしのための半割瓦)、第四に「2段目以降の馬踏み配置」(前段の中央位置に当該段の端を合わせる)、第5に「専用釘・ビスでの固定」、第6に「棟・谷部・側面の納まり」、第7に「漆喰塗り・シーリング」の流れで進められる。瓦の種類として、第一に「日本瓦(陶瓦、釉薬瓦、いぶし瓦)」、第二に「セメント瓦(コンクリート瓦)」、第三に「スレート瓦(コロニアル等)」、第四に「金属瓦(ガルバリウム鋼板瓦、ステンレス瓦)」など。代表的なメーカーには、鶴弥(最大手)、丸栄陶業、淡路瓦、新東、長州産業、ニチハ、ケイミュー(コロニアル)、JFE鋼板、淀川製鋼所など。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事における瓦屋根改修・リニューアル工事では、馬踏み目地パターンの選定が、伝統と現代の調和、施工性・経済性のバランスを考慮した標準的な選択肢として位置付けられる。明誠フランチャイズの板金・瓦工事専門会社では、瓦工事の技術を蓄積し、収益不動産オーナーへの和風建築・伝統建築の改修提案にも対応可能。JCSAでも屋根工事・伝統技法のセミナーを定期開催している。

