用語集
EV閉込め事故
読み方
いーぶいとじこめじこ
EV閉込め事故(いーぶいとじこめじこ、Elevator Entrapment Incident)とは、エレベーターのかご内に利用者が閉じ込められる事故のことで、現代のエレベーター運用における主要なトラブル類型の一つで、特に地震・停電・機器故障時に多発する重要な安全課題である。EV閉込め事故の主要原因は、(1)地震による緊急停止(地震時管制運転の作動)、(2)停電(バックアップ電源不足)、(3)機器故障(巻上機・ロープ・制御盤の故障)、(4)戸閉装置の異常、(5)保守不十分(部品摩耗・劣化)、(6)超過積載、などである。重大な閉込め事故事例として、(A)東日本大震災(2011年3月11日):首都圏・東北で約26万台のエレベーターが緊急停止、約3,000件の閉込め事故発生、(B)大阪府北部地震(2018年6月):約46,000台緊急停止、約340人閉込め、(C)能登半島地震(2024年1月)、などがあり、地震時の対応強化が業界の重要課題となっている。閉込め事故への対応強化として、(i)地震時管制運転装置の設置義務化(2009年)、(ii)長周期地震動対策(2014年)、(iii)バックアップ電源装置の標準化、(iv)かご内インターホン・カメラの設置、(v)保守業者への自動通報システム、などが進められている。マンション・ビル・ホテルの大規模修繕工事におけるエレベーターリニューアル工事で、地震・停電対策の強化、バックアップ電源、非常通報システムの追加が標準提案となる。明誠はJCSAを通じて建物防災情報を発信している。

