用語集
H形鋼
H形鋼とは、断面がH字状の熱間圧延鋼材で、フランジ(鍔)とウェブ(腹板)が直交する形状を持つ建築・土木用構造材を指す。日本工業規格JIS G 3192で寸法・形状公差・機械的性質が、JIS G 3106(SM材)やJIS G 3136(SN材)で鋼種が規定されている。代表的なシリーズは細幅H(H100×50〜H600×200)、中幅H(H125×125〜H400×400)、広幅H(H150×150〜H1000×400)で、用途や応力に応じて選定される。工場製作時は仕口加工、開先加工、ボルト孔加工が行われ、現場ではボルト接合または溶接接合で建方が進む。耐火被覆として、岩綿吹付、ロックウール、ケイカル板、耐火塗料が用いられ、建築基準法に基づく耐火時間(1時間・2時間・3時間)を確保する。近年は省資源化と高強度化を両立した590N/mm²級ハイテン鋼や、構造用鋼材(SN材)の普及が進み、塑性変形性能の高い建材として地震国日本で広く採用されている。明誠が手掛けるマンション・ビル・ホテルの大規模修繕では、鉄骨造(S造)・SRC造の建物で柱・梁のH形鋼補修や耐火被覆更新が発生する。鉄骨表面の発錆や塗膜劣化が見られる場合、ケレン・素地調整→錆止め→中塗・上塗の塗装更新を行う。ロープアクセス工法は鉄塔・煙突など高所のH形鋼塗装にも応用でき、足場費を大幅に削減できる。ハイブリッド工法では、機械室や設備の集中する低層階を足場で施工し、上層階の鉄骨外露面をロープアクセスで塗装するパターンが効果的である。JCSA加盟業者には鉄骨補強・耐火被覆を専門とする会社も含まれ、複合受注が可能となっている。H形鋼の長期耐久性管理では、塗装更新サイクルが一般環境で7〜15年、海岸近傍など腐食性環境で5〜10年が標準で、防食塗装系(C-5、C-4、C-3)の選定が建物の長期維持コストを左右する。明誠が手掛けるS造・SRC造ビルの大規模修繕では、外壁工事と同時にこうした鉄骨部位の塗装更新・防錆処理を提案するケースが多く、診断調査・補修設計・施工管理を一貫して受託できる体制が強みとなる。特に1970〜80年代に建設された中規模オフィスビル・商業ビルでは、鉄骨部位の経年劣化と外壁劣化が同時進行しており、総合的な改修提案が受注競争力を高める。ロープアクセス工法による鉄骨塔・煙突・サインタワーの塗装更新は、足場費を50〜70%削減できる事例があり、コスト最適化の有力選択肢となる。フランチャイズ加盟業者の中には重防食塗装の専門業者も含まれ、橋梁・タンク・水門などの公共インフラ塗装の知見を建築物改修に応用する動きも進む。JCSAでは鉄骨補強・耐火被覆・防錆塗装の技術研修が定期開催され、加盟業者の技術力底上げに貢献している。明誠の経営戦略として、こうした鉄骨工事領域は今後の事業拡大の重要分野である。今後の業界の動向を踏まえ、明誠は引き続き技術研鑽・人材育成・フランチャイズネットワーク強化を進めていく方針である。収益不動産オーナー・建設業経営者の信頼に応える総合改修パートナーとしての地位確立が、長期的な経営目標となっている。

