用語集
R1234yf
R1234yf(アールいちにいさんよんワイエフ、HFO-1234yf、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン)とは、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)系の次世代低GWP(地球温暖化係数)冷媒で、化学式CH2=CFCF3、分子量114、沸点-29℃の弱可燃性ガスである。R1234yfの最大の特徴は、地球温暖化係数(GWP)が4(CO2を1とした場合)と極めて低く、従来の自動車用エアコン冷媒R134a(GWP=1430)の約1/350に抑えられている点で、地球温暖化対策の観点から国際的に注目されている冷媒である。R1234yfは2008年頃にハネウェル(Honeywell)社とデュポン(DuPont、現Chemours)社の共同研究で開発され、2011年以降、欧州指令(EU MAC指令)・米国EPA規制・日本のフロン排出抑制法などの規制対応として、自動車用エアコン冷媒の標準として急速に普及が進んでいる。自動車エアコン分野では、欧州では2013年以降の新型車、米国・日本では2017〜2020年以降の新型車から段階的にR134aからR1234yfへの転換が義務化されており、現在ではほぼすべての新型乗用車・小型商用車にR1234yfが採用されている。R1234yfの主な特徴は、(1)GWPが極めて低く脱炭素化に貢献、(2)オゾン層破壊係数(ODP)がゼロ、(3)大気中で約11日で分解(短寿命)、(4)熱物性がR134aと類似しているため設備改造が容易、(5)弱可燃性(A2L等級)であり安全性に配慮した取り扱いが必要、などである。一方、価格がR134aの数倍高い、弱可燃性のため取り扱いに特殊機材が必要、漏えい時の検知・修繕が難しい、などのデメリットもあり、自動車整備業界では取り扱い研修・専用機材の整備が進められている。近年は建築用空調分野でも、R1234yfやR1234ze(GWP=7)などのHFO系冷媒への関心が高まり、ビル用マルチエアコン・チラー・大型業務用冷凍冷蔵機器など一部の機種で採用が始まっている。建築用途では弱可燃性の安全要件、配管設計、漏えい検知センサー設置、避難設計など、従来のフルオロカーボン冷媒とは異なる対応が必要となり、設計者・施工者・建物オーナーが新たな知識を習得する必要がある。明誠グループのフランチャイズ加盟店には電気設備工事・空調設備工事を専門とする会社が含まれ、低GWP冷媒への転換工事・フロン排出抑制法対応・カーボンニュートラル対応の脱炭素化建築サービスを提供する体制を整えている。

