用語集
SBT
SBT(Science Based Targets、サイエンス・ベースド・ターゲット)とは、企業の温室効果ガス(GHG)削減目標が、パリ協定が目指す「世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃を十分下回り、できれば1.5℃に抑える」という科学的根拠に基づいた水準と整合していることを認定する国際的なイニシアチブを指す。2015年にCDP・国連グローバル・コンパクト・WRI(世界資源研究所)・WWF(世界自然保護基金)の4団体が共同で設立し、現在では世界中の主要企業数千社が認定を受けている。SBT認定を取得するには、企業は(1)スコープ1(自社の直接排出)、(2)スコープ2(購入電力・熱の間接排出)、(3)スコープ3(サプライチェーン全体の排出)について、5〜15年先の中期削減目標を設定し、削減経路が「1.5℃シナリオ」または「2℃シナリオ」に整合していることをSBTi(イニシアチブ事務局)の審査で証明する必要がある。日本企業の認定数も急増しており、2024年時点で1,000社を超え、製造業・小売業・金融業・サービス業・建設業など全業種に広がっている。建設業界においては、ゼネコン大手(鹿島・大林・清水・大成・竹中)・住宅メーカー(積水ハウス・大和ハウス・住友林業)・建材メーカー(YKK AP・LIXIL・TOTO)などが続々と認定を取得し、ZEB・ZEH対応建材の開発、現場のCO2削減、サプライチェーン全体の脱炭素化を推進している。中小建設会社にとっても、元請ゼネコンや発注者からスコープ3排出量データの提出を求められる場面が増えており、自社のGHG排出量算定・削減目標設定・SBT認定取得が新たな経営課題となりつつある。明誠グループは、ロープアクセス工法による足場仮設材削減・廃材削減・トラック輸送削減を通じてCO2排出量削減に貢献しており、JCSA(一般社団法人全国建設業支援協会)では会員企業向けのSBT解説セミナー・脱炭素化コンサルティングを提供して、業界全体の脱炭素経営を支援している。

